大藪春彦の原作からにしても、御都合主義が多すぎてピカレスクロマンとしても、ハードボイルドとしてもイマイチ。
会社の乗っ取りとかの手法も、社長の娘と結婚すればOKみたいなあまっちょろさは「銭ゲバ」同様。
社内の敵とか派閥とか解ってない所詮、企業内の社会人経験も無い小説家や漫画家の考える程度のリアリティ欠如絵空事すぎ。
![Product Description
(銭ゲバ)
銭ゲバ 下 (幻冬舎文庫 し 20-5) [文庫] / ジョージ秋山 (著); 幻冬舎 (刊)](https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/51YesXB1WpL._SL160_.jpg)
国会議員や官僚どもを支配下において、更には海外を攻めるとかナンボでもスケールアップできるじゃん。
銭ゲバは都知事になってるけど、まあ都知事なんてのも感情論で物事を行う政治に全く向かない素人な小説家どもに団塊世代が投票しちまうんだから、まともな教育も情報収集力もない老害にはまともな判断力はそなわってっこないんだから、選挙権自体を取り上げたほうが良いレベル。逆にいえばサルに選挙権あげないとおかしい事になる。
まあ連載モノの場合は、作者のアイディアが尽きて作品がつまらなくなれば打ち切りなわけだから、中途半端なのかもしれないけど、企業乗っ取りだのM&Aものだのは企業勤務経験のないジョージ秋山や大藪春彦は全く向いてない。だって皆、殺して解決みたいな陳腐な展開しかできないんだもの。
ジョージ秋山の場合はアシュラとかもそうだけど、有害図書扱いとかを狙って売名してただけなんだろうけどな。その結果が嘘の殺人経験告白とかだろうし。
![アシュラ (上) (幻冬舎文庫 (し-20-2)) [文庫] / ジョージ秋山 (著); 幻冬舎 (刊) アシュラ (上) (幻冬舎文庫 (し-20-2)) [文庫] / ジョージ秋山 (著); 幻冬舎 (刊)](https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/5174QYWVM3L._SL160_.jpg)
しかも銭ゲバの風太郎なんて普通に他の人間からすれば逆に簡単に殺せるだろ。
この映画も「ボクシングのトレーニングやってるからヒットマンになってくれ」って話に無理ありすぎ。
銃だってそれなりに数撃ってないと10mの距離だって動く人間相手には当てる事もできないし、
ナイフで刺したってショックでも起こさない限り即死するわけじゃねえから、「銃の事解ってない」だのの台詞とかがホント笑わせる。
カーアクションにせよ映像的にしょーもない出来だし。
これイイカゲンにサラリーマンやってた奴が出世するなんて与太話の植木等無責任シリーズとある意味でレベル変わらない。
![ニッポン無責任時代 [DVD] / クレージー・キャッツ, 重山規子, 団令子, 中島のぞみ (出演); 田波靖男 (脚本); 古澤憲吾 (監督) ニッポン無責任時代 [DVD] / クレージー・キャッツ, 重山規子, 団令子, 中島のぞみ (出演); 田波靖男 (脚本); 古澤憲吾 (監督)](https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/51YJ53R8Z9L._SL160_.jpg)
まあそれ言ったら俺からすれば女と寝てるだけで出世みたいな島耕作も同レベルのクソマンガでしかない。
あんなの有難がったり喜んでる奴らとか理解不能。
![社長 島耕作(15) (モーニング KC) [コミック] / 弘兼 憲史 (著); 講談社 (刊) 社長 島耕作(15) (モーニング KC) [コミック] / 弘兼 憲史 (著); 講談社 (刊)](https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/6107gMQXuTL._SL160_.jpg)
というか俺にとってはスポーツ誌を電車の中で読んでるオッサンと同じレベルで、今時モーニングの漫画なんか読んで喜んでる連中は所詮その程度のオツムと業務レベルって判読材料。
で映画としてはキャスティングが角川映画の毎度メンバーでこれまた笑っちゃうんだよなー。
成田三樹夫は松田優作といっしょだと探偵物語の「工藤ちゃ〜ん」を思い出さずにはいられないし。
![探偵物語 VOL.1 [DVD] / 松田優作, 成田三樹夫, 山西道広, 倍賞美津子 (出演) 探偵物語 VOL.1 [DVD] / 松田優作, 成田三樹夫, 山西道広, 倍賞美津子 (出演)](https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/21EDV7PVBWL._SL160_.jpg)
千葉真一もでてるから、柳生一族の陰謀の白塗り成田三樹夫もどうしたって想起しちゃう(W
![Amazonレビュー
( 徳川2代将軍・秀忠を毒殺し、3代将軍の座に秀忠の長男・家光(松方弘樹)を推す柳生但馬守(萬屋錦之介)一派と、次男・忠長(西郷輝彦)を推す尾張大納言(三船敏郎)一派らが繰り広げる、血みどろの抗争を、当時実録ヤクザ映画の旗手として厚い支持を受けていた深作欣二監督が、まさにチャンバラ版『仁義なき戦い』といったテイストで豪華絢爛に描いた、骨太の時代劇超大作。 <br> 多分に現代的演出と演技が劇中を占めるなか、唯一大時代的な演技を披露する名優・錦之介の圧倒的存在感が、結果として映画全体の虚構性を高めるという素晴らしい効果を生んでいるという、実に不可思議な傑作。ラストで彼が叫ぶ「夢じゃ夢じゃ!」は、当時流行語にもなるほどのインパクトがあった。柳生十兵衛に千葉真一が扮した最初の作品であり、以後この役は彼の十八番となっていくことにもなった。(的田也寸志))
柳生一族の陰謀 [DVD] / 萬屋錦之介, 松方弘樹, 千葉真一 (出演); 深作欣二 (監督)](https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/31VV4BQ34ZL._SL160_.jpg)
岸田森もでてて、自分でやりたくてやってるのか変な殺し屋キャラやってんだけど、銃で撃たれて後方に吹き飛んで障子を破るシーンで最初の倒れ方の勢いが足らなくて障子が抜けなくて、慌てて撃たれた人間が後ろを向いて勢いつけて2度目の倒れこみをみせてるのがまた笑っちゃう。普通にNGだろこれ(W
![太陽戦隊サンバルカン VOL.5 [DVD] / 特撮(映像), 川崎龍介, 杉欣也, 小林朝夫, 岸田森 (出演) 太陽戦隊サンバルカン VOL.5 [DVD] / 特撮(映像), 川崎龍介, 杉欣也, 小林朝夫, 岸田森 (出演)](https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/315CJ1NTDFL._SL160_.jpg)
殆どのロケは東京でやってる感じだけど、明確にロケーションが解ったのは銀座と海堡だけだった。
下のCGジャケットの写真の場所。

一瞥して海堡だって解ったのはクルーザーで何度か行った事があるから。
いまは立ち入り禁止になってる場所だけどな。
まーともあれ、同じ角川映画『白昼の死角』のキャッチコピーの「狼は生きろ、豚は死ね」ってのが結構俺は好きなんだけど、

この「蘇える金狼」程度では狼らしい獰猛さや貪欲さが感じられない。
タイトル自体はカッコイイけど、内容と全く違ってふさわしくないのが致命的だな。
![Product Description
(一見、平凡なサラリーマン。だが彼は巨大企業の乗っ取りを狙っていた……。大藪春彦のベストセラー小説をもとに、『探偵物語』の松田優作主演で映画化したハードボイルド・アクション。(CDジャーナル データベースより))
蘇える金狼 デジタル・リマスター版 [DVD] / 松田優作, 成田三樹夫, 風吹ジュン (出演); 村川透 (監督)](https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/51L%2BhqS2x5L._SL160_.jpg)
蘇える金狼 デジタル・リマスター版 [DVD] / 松田優作, 成田三樹夫, 風吹ジュン (出演); 村川透 (監督)
タグ:松田優作 大藪春彦 御都合主義 ピカレスクロマン 小説家 漫画家 陳腐 有害図書 売名 スポーツ誌 ハードボイルド 社長 銭ゲバ ジョージ秋山 ボクシング サラリーマン 島耕作 成田三樹夫 千葉真一 柳生一族の陰謀 岸田森