2013年12月17日

「パンズ・ラビリンス」スペイン/メキシコ 2006年

パンズ・ラビリンス [Blu-ray] / イバナ・バケロ, セルジ・ロペス, マリベル・ベルドゥ, ダグ・ジョーンズ (出演); ギレルモ・デル・トロ (監督)
パンズ・ラビリンス 通常版 [DVD] / イバナ・バケロ セルジ・ロペス マリベル・ベルドゥ, ダグ・ジョーンズ (出演); ギレルモ・デル・トロ (監督)

タイトルは聞いたことあったのだがが、これといって観ようという感じではなかった。
たまたまチャンネルをZAPしてて観る。

ダークファンタジーの映像としてはそれなりに小綺麗にできているが、私はヒスパニックは全く分からないので、字幕頼みになってしまうのがちょっと厳しい。

監督はヘルボーイやパシフィック・リムのギレルモ・デル・トロ。

ヘルボーイ [Blu-ray] / ロン・パールマン, ルパート・エヴァンス, セルマ・ブレア (出演); ギレルモ・デル・トロ (監督)

パシフィック・リム ブルーレイ&DVDセット (3枚組)(初回限定生産) [Blu-ray] / チャーリー・ハナム, イドリス・エルバ, 菊地凛子, チャーリー・デイ, ロブ・カジンスキー (出演); ギレルモ・デル・トロ (監督)

俺、途中からみたんだけど、CGの妖精みただけで監督はおろか映画のタイトルも知らない段階でヘルボーイの映像の歯の妖精を想起した。アニメの作画もそうだけど、やっぱCGでも動きやライティングのアウトプットの癖とかでなんとなくわかるもんだな。(俺だけ?)

ヒロインを通してスペイン内戦の残酷さとダークファンタジーとを並行してスイッチしながら物語が展開するが、グロ版の「不思議の国のアリス」って感じも。

ふしぎの国のアリス [Blu-ray] / ディズニー (出演)

魔術描写はなんか多方面に散らかってる感じがする。

カエルは魔法使いの使い魔イメージもあるが大量の卵とオタマジャクシのイメージから豊穣の象徴でもある。

黄泉竈食ひ(よもつへぐい)のような異世界での飲食をタブーとする話をキャサリン・ブリッグズの妖精辞典でエルフの国の事例で読んだときに

妖精事典 [単行本] / キャサリン ブリッグズ (著); Katharine Briggs (原著); 平野 敬一, 三宅 忠明, 井村 君江, 吉田 新一 (翻訳); 冨山房 (刊)

ジョーゼフ・キャンベルの比較神話学「神話の力」を思い出したものだ。

神話の力 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫) [新書] / ジョーゼフ キャンベル, ビル モイヤーズ (著); Joseph Campbell, Bill Moyers (原著); 飛田 茂雄 (翻訳); 早川書房 (刊)

日本の妖怪とスコットランド、アイルランドの妖精は似たのも結構あって(ブラウニーと倉ぼっこ、ファハンと山ん爺とか)、イソップ童話みたいに伝播した形とは説明しにくいのも多かったりする。

マンドラゴラのベッドでの使い方はなんかブードゥー人形を想起させた。

ヴードゥー教の世界―ハイチの歴史と神々 [単行本] / 立野 淳也 (著); 吉夏社 (刊)

まあ実在するアルカロイドを含有して毒とも薬ともつかうマンドレイクと違って、

【山野草】 マンドラゴラ (マンドレイク) / 岩崎園芸

魔法なんてのは存在しないから、このマテリアルコンポーネントの用法用途は絶対にコレだ!なんてのはなくて全てがデタラメだけどね。


ラストのシーンの順番はこの監督の意図や演出は解るけど、俺なら後ろから3番目をラストにするなー。

だってじゃないとこれじゃあ「お前がそう思うんならそうなんだろう お前ん中ではな」って話でオシマイじゃん!

生理的な知的機能なのか、極限状態での精神障害なのかはフィクションだから実証方法もねえにせよ、
人の言う事はきかないわ、迷惑かけるキチガイだわじゃあ、ヒロインは不遇だろうが別に可哀そうでもなんでもない、ただの同乗の余地もない愚者。

そういうの含めて「コイツは死ぬな」「この人は生き残るな」って話の展開の読みは全て当たったけど、
感情移入が誰にもできないから別に誰が生きてても死んでてもどうでもいいって感じに。
なんか順当な展開過ぎて「あれ?ここでこうなるんだ???」みたいなのが全くなかった。

戦争の残酷さとかを描くにせよなんかなあ。戦争の理不尽さとかが全く感じられない。

これ書いてて「アンネの日記」の影響もありそうとか気づいたが、

アンネの日記 (文春文庫) [文庫] / アンネ フランク (著); Anne Frank (原著); 深町 真理子 (翻訳); 文藝春秋 (刊)

「アンネの日記」+「不思議の国のアリス」って作品だったら、もっとなんか工夫のしようがあるとおもう。

現実逃避する狂気で戦争の酷さを描こうとするのなら「蠅の王」なみに人間(あの作品では白人のガキ)の方が悪魔も目を背けるレベルって位までやってみるとかじゃないと、比べるとなんかこの程度の映画だと陰鬱なだけで中途半端。

蝿の王 [DVD] / バルサザール・ゲティ, クリス・フュール (出演); ハリー・フック (監督)

アメリカ軍人が近年でもリアルでやらかしてる事の方が「うわぁ、こりゃあひでえ!!!」ってよっぽど嫌悪感がする。

フィクションの方がインパクト薄くてどうするの?

なんか戦争の残酷さを伝えて戦争反対!とかってテーマがあるでもなんでもなく、
ただなんか暗い話をやってみたかっただけなんだろうなあって。

パンズ・ラビリンス 通常版 [DVD] / イバナ・バケロ セルジ・ロペス マリベル・ベルドゥ ダグ・ジョーンズ (出演); ギレルモ・デル・トロ (監督)
パンズ・ラビリンス 通常版 [DVD] / イバナ・バケロ セルジ・ロペス マリベル・ベルドゥ, ダグ・ジョーンズ (出演); ギレルモ・デル・トロ (監督)

posted by wolf_howling at 04:34 | Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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