2015年08月15日

ストーリーテリングの道具としてのTRPGとストックキャラクター

先のエントリ書いてて、

>うしおととら #7「伝承」
http://read.seesaa.net/article/424185731.html

そういや、からくりサーカスのオートマータにコンメディア・デッラルテのストックキャラクター名が使われてたなあと。

からくりサーカス(1) (少年サンデーコミックス)
からくりサーカス(1) (少年サンデーコミックス)

んで、自分用メモ。

>コンメディア・デッラルテ
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B3%E3%83%B3%E3%83%A1%E3%83%87%E3%82%A3%E3%82%A2%E3%83%BB%E3%83%87%E3%83%83%E3%83%A9%E3%83%AB%E3%83%86

>ストックキャラクター
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%83%E3%82%AF%E3%82%AD%E3%83%A3%E3%83%A9%E3%82%AF%E3%82%BF%E3%83%BC

これらから、想起したのがTRPGのキャラクターテンプレートやクラスについて。

なんか国産TRPGってクリエイティブは別にない翻訳関係連中の導入に始まり、思い付きでシステムが作りたい連中が散々やらかして後に冬の時代を招いた後は、ウチワでの暴走リプレイだのがもてはやされる惨状になり、以下、細々となる。過去のその周辺のクラスタにはとっくにもう何も期待してない。

(まー海外もD&Dですらもミニチュア将棋で戦うだけで何のロールプレイも不要なクソゲー作った挙句が、そいつらクビにして5版にシフトって有様だが。)

Player's Handbook (D&D Core Rulebook)
Player's Handbook (D&D Core Rulebook)

で、何が問題だったのかっていうと、自称クリエイターの「俺が俺が!」って人格の奴には協調性が欠如してるので、「皆で遊ぶゲームを制作するのには向いてない」って事に尽きる。

監督気取りのゲームクリエイターとやらが新作の度に不必要な操作を押し付けるコンシューマゲームが先細りで、サービス業的にユーザーの反応をみてイベントやチューニングをする必要があるソーシャルゲーム側がゲーム市場の収益の多くを占める時代が何が求められる世の中化を語っている。老害は去れ。

>14年ゲーム市場:7年間でテレビゲーム半減、ソーシャル1400倍
http://mantan-web.jp/2015/07/27/20150727dog00m200042000c.html

で、演じて遊ぶ側の視点からするとストックキャラクターって便利な物にこれまでの自称クリエイターってのは自称プロなのに何で碌に着目してなかったんだろう?と。

確かに自分のPCのクラスから何から自由に選べずダイスで決めるとかあったら信じられないだろう。

(おっと、ストームブリンガーの悪口はそこまでだ(W)

MICHAEL MOORCOCK'S ストームブリンガー (ログインテーブルトークRPGシリーズ)
MICHAEL MOORCOCK'S ストームブリンガー (ログインテーブルトークRPGシリーズ)

初期のD&DやBRPの様にアビリティをダイスの運任せにする時代は終わり、
クラスもテンプレートを選んで、キャラクターメイキングを高速化する技法もTORGとかの大昔にとっくにできてる。

トーグ基本ルール
トーグ基本ルール

で、キャラクターをそのまま選んで、ロールの方針も選ぶってタイプのは「熱血専用」ってのが昔あった。

熱血専用! CRY‐MAX RPG―Hyper Heroic RPG Exclusively for the Hot‐Blooded!
熱血専用! CRY‐MAX RPG―Hyper Heroic RPG Exclusively for the Hot‐Blooded!

マンガとかでアリガチなステレオタイプキャラを選んで演じるだけ。2回遊べばゲップが出るレベルのものだった(苦笑)

というのもシステムは結局PC1に必殺技を打たせるために他のPCは「その他大勢」として決められた行動を行って威力をあげる形で協力するってだけのもの。
これはシナリオの多様性の事を全く考慮してないとしか言いようがない。正にバカの一つ覚えって奴。

>CRY-MAX RPG 熱血専用!
https://ja.wikipedia.org/wiki/CRY-MAX_RPG_%E7%86%B1%E8%A1%80%E5%B0%82%E7%94%A8!

まー役割語ってものがキャラクター描写において利点があるものの、

>役割語
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%BD%B9%E5%89%B2%E8%AA%9E

〈役割語〉小辞典
〈役割語〉小辞典

台詞までも固定したら、機械相手に遊んでも何も変わらねえだろバーカと。

便宜的な物や、省略可能な「かくかくしかじか」はバッサリやって高速化する事は忙しいこの時代に有効だけど、プレイアビリティは自由度を落とす事じゃないと思うんだよな。

で、「皆で遊ぶ」「便宜性」「自由度」って事を鑑みた時に即興劇コンメディア・デッラルテのストックキャラクターはPC用としてもNPC用としても有用性が高そうって思ったのだ。

歌舞伎ってのがダメになったのは多分に川原で連中が観客の反応を見ながら、「こうポーズをやったらカッコイイかな?」とか、「あー、今の台詞、すげえ観客にウケてる!」って空気や反応を見ながら試行錯誤して、生き残ったものが演目となり、その中から十八番が更に選ばれたって敬意を経たものであって、本来は自由で進化をしてきたものだった。
なのに伝統だのになった途端に「型」やテンプレを優先して現代語でやることすらも放棄して観客に何言ってるのか解らない状態になってるのに、多くの人に見てもらいたいとか馬鹿なのか?と。

多分にイタリア人の感覚にしろストックキャラクターとなったものは、それなりの実体験や便宜から生き残ったものがアルレッキーノ=ハーレクインであり

STARLINE(スターライン) 【ハーレクイン:ピエロ:3点セット】 M SL-S4077
STARLINE(スターライン) 【ハーレクイン:ピエロ:3点セット】 M SL-S4077

プルチネッラ=パンチとなっている。

わちふぃーるど ジグソーパズルプチ204ピース パンチとジュディ 98-596
わちふぃーるど ジグソーパズルプチ204ピース パンチとジュディ 98-596

とはいえ即興劇を面白くするには相当の技量が必要だ。

ロール・プレイング―即興劇による人間の探求と治療
ロール・プレイング―即興劇による人間の探求と治療

暴走プレーヤー相手にYes andはどちらの為にもならないだろう。

>即興劇 即興の工程
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8D%B3%E8%88%88%E5%8A%87#.E5.8D.B3.E8.88.88.E3.81.AE.E5.B7.A5.E7.A8.8B

即興によるシーンを成功させるためには、話の中心(focus)を定め、出演者たちが協力し、それぞれが責任を持ってその物語の性格や流れを定義していかなければならない。シーン中のセリフや動きによって、他のキャラクタに名前を与えたり、場所や関係を明確にしたり、あるいはジェスチャを用いて空間を定義してゆく。このように、シーンを構成してゆく行為を特に「オファー(offer)」と呼ぶ。これは「エンダーメント(endowment)」とも呼ばれている。出演者は、共演者のオファーを受け入れる(accept)ことが重要である。オファーを受け入れない行為をブロッキング(blocking)と呼ぶ。これは往々にしてシーンの進行を妨げることにつながる。中には、故意にブロッキングをする(あるいは役柄を抜け出す)ことによって笑いを得ようとする役者もいるが、一般的にはシーンの進行を妨げる行為であり、多くのインプロバイザは敬遠する。オファーを受け入れることによってそれは同時に新たなオファーを追加することになり、結果的にシーンをより早く構成することができる。これこそが、インプロバイザたちが「イエス、アンド…(Yes and)」と呼ぶものであり、即興劇の技術の要となるものである。すなわち、相手からのオファーを「イエス」と受け入れた上で、さらに「アンド」する、つまり自分から出したアイディアを追加することで、即興劇中の世界観・設定・登場人物たちの関係・ストーリーなどが構築されていくのである。


熱血専用と同時期のTRPGで天羅万象があって、アレは他のPCに過去設定を押し付ける事が出来るゲームでもあるんだけど、プレーヤーが気心知れてないと「何だコイツ?」って心象になる事は多いだろうし、自分の有利しか考えないSLGや将棋思考のPLだと相当に難しいゲームになるだろう。まあとにかく、癖の多いシステム。

(そういやこないだ、Jコミがまた名前を変えたのかってマンガ図書館Zは思ったが、天羅のPDF、100円とはいえ有料化されてた。まあタダでもイラナイってゲームもマンガもあるから広告収入だけじゃ結局回らなかったんだろ。でも、無料だったものを後から有償化して成功するサービスって無いんだよね。それフリーミアムに逆行してる。何故、無料だったものにお金を払いたくなるのかの客側の観点が完全欠如してる。無料での客引き目的がメインだったんだろうに。目的が手段と逆転してブレないように無料に戻すべき)

フリー~〈無料〉からお金を生みだす新戦略
フリー~〈無料〉からお金を生みだす新戦略

話がそれたが、幾らコンメディア・デッラルテのストックキャラクターがそれなりに研ぎ澄まされており利便性が高くても、それをPL側にそのままどうぞって訳にもいかないだろう。
なんかこういうあくづけが面白そうって思ったのを選んで使うという感じだろうか。
そもそもクラスは選べても、キャラクターの性格ってなんのかんの行ってもPL自身のものだからねえ。
アライメントとか、ゲーム内の宗派属性とかも結局PLが自由意思で選んでるものだし。

一方で自分で「ドジっ娘キャラです!」って設定しても、なんか差し障りないボケを繰り返すだけのロールが出来る位で、まさかココでかよ!ってオイシイタイミングでファンブル出すのを繰り返すとかは弱点特性とかでもない限り無理だろう。
PC1だのFEAR系ではやってるそうだけど(伝聞形なのはシステムや煩わしい世界観押しつけだのが肌に合わないのでもう数十年国産TRPGはやってない)、活躍した奴こそがヒーローであって、TRPGなのに事前に主人公を決定とか熱血専用と同レベルの狂気の沙汰。ごっこあそびでもやってろ。

そんなでコンメディア・デッラルテやアテルラナのストックキャラクターはNPCとしての有用性は割と高いと思う。

>アテルラナ
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%86%E3%83%AB%E3%83%A9%E3%83%8A


Macchus(プルチネッラ型の人物。Pulcinella参照)
Bucco(でぶ)
Manducus(大食家)
Sannio(アルレッキーノ型の人物)
Pappus(老人)


逆を言えば、これらのキャラクターからシナリオも想起できるだろう。

デルブのダンジョンでモンスターしか出てきませんなんてロールプレイングじゃねえだろみたいなのは別だが、SFのシティアドベンチャーNPCから、ファンタジーの酒場の情報提供者やクライアント、ひいては悪役まで幅広く用途があると思う。

GMは急に何らかのNPCがアドリブで必要になった時などに、正にストックキャラクターとして重宝すると思う。

インプロゲーム―身体表現の即興ワークショップ
インプロゲーム―身体表現の即興ワークショップ

posted by wolf_howling at 06:12 | Comment(0) | TrackBack(0) | ゲーム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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