2017年10月08日

「ビッケと弓矢の贈りもの」偽善と心根に潜む差別

ビッケと弓矢の贈りもの (評論社の児童図書館・文学の部屋)
ビッケと弓矢の贈りもの (評論社の児童図書館・文学の部屋)

冒頭から違和感がひどい。

急に雲や風を擬人化したばかりでなく、ビッケと雲や風が会話しだして、
挙句がアザラシのヤルマルやフルダともビッケは言葉でコミュニケーションしてしまっている。だったら水上スキーしてた段ではなんでできなかったんだ?
普段から気象とコミュニケーションできるならば船の推進力を借りたり、荒れ海とも交渉できる事で事故を避けられそうなもんだが?

作者のオツムのレベルを超えた頭のいいキャラはできない訳だから、ビッケの知恵は全て他所からの借り物=パクリで、作者のルーネル・ヨンソンは論理思考能力もロクにないってのがあまりに明確になってしまっている。
塗り固めた嘘を紡ぐと必ず破たんするように出来てはいるし。
そもそもフィクションだけどこれは子供でもガッカリするレベルだろう。

イメージを自ら破壊してイメージチェンジしようとして大爆死する自称アーチストとか、自称クリエイターっているよなーと。
まあ気分で色々したいから月給を稼ぐ仕事でなく物書きとか絵描きやってるって人も多いだろうけど。
当時の外国ですら編集者というものが全く機能していない事も判る。
古今東西、肩書きに書いてある仕事すらもしないのなら本来は給料も要らないだろうって事だ。

ところが唐突にこの巻だけ幼児に媚びるかのような設定変更をしてたのに、それももう中盤には完全消失する。
元インカ人のビンカ人と設定されている人々は、フィクションとしての開き直りは妙な偏見への気遣いだかは判らないけど、

人か野獣か?!密林から来た凄い奴!
人か野獣か?!密林から来た凄い奴!

「ニュース版」ではスポーツ欄、新しい料理の家庭欄、言いたい事を載せる投書欄、おもしろい話が載る(コラムとかの事?)なんでも欄は人気なのに、酋長たちは所謂、政治欄が不人気なのが気がかりとか、これまた唐突に大人向けの皮肉を入れている。
だからトータル的な印象がバラバラだ。

子供に解りやすいメルヘン作品があっても当然構わないと思うし、
大人が読んでクスリと笑える深い童話があってもいいだろう。
でも、それを同じ作品、しかも読み進めて繋がってるのの中でやっちゃあダメだ。
やりたいなら別の本でやれ!って話で。


フラーケ族についてはゴルムが力持ちの上に大男で、チューレが嫌な奴ってキャラ立てはどんどん深まってきたが

>それにブレーデも!

とまで書いてありながら、作中ではほぼ何もしない空気キャラに名前って要るのか?W
P,147にはゴルムに比類する位の勇士らしいことが書かれていrけど、全く活躍せず、
ビッケのアイディアを聴いて面白がって地面にのびただけ…。
要るの?


一方でスベンの部下には綽名を含めて10人以上が名前を貰って戦った様子が個々にある。
そういう無意味な事に力を入れる事で印象付ける技法もゼロではないけれどもね。

そしてバイキングの名前と言えばレイフ・エリクソンが書いてあるわけだが、

エレール 1/60 レイフ エリクソン & ソルフィン カルルセフニ 帆船2艘 プラモデル FF0853
エレール 1/60 レイフ エリクソン & ソルフィン カルルセフニ 帆船2艘 プラモデル FF0853

後書きに翻訳者は

>アメリカ大陸を発見


とか書いちゃってる後に平然と

>おたがいによい影響をあたえあいます。これがほんとうの国際交流だとおもいませんか。


だの歯の浮くような綺麗事まで書いてやがる。

「元々、人が住んでいた所」を「発見」だの平気で書くような白人至上主義者が何言ってんだと!

偽善を塗り固めようとする心にもない嘘っぱちはこうやってボロが出るんだよ!

そして、評論社の編集も機能してないから、児童書としてそういう差別を平然と行ってる感覚で自然と差別主義者から出た言葉を掲載して印刷して金までとって売ってる状態な訳だろ。

異常な言葉に違和感を持たない差別主義者かどうかはTwitterだけでなく、書籍も普通に発見機として機能するってもんだ。

ビッケと弓矢の贈りもの (評論社の児童図書館・文学の部屋)
ビッケと弓矢の贈りもの (評論社の児童図書館・文学の部屋)

posted by wolf_howling at 12:18 | Comment(0) | 児童書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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