2018年01月08日

ジム・ボタンと13人の海賊

ジム・ボタンと13人の海賊 (ジム・ボタンの冒険 (2))
ジム・ボタンと13人の海賊 (ジム・ボタンの冒険 (2))

1巻目のあとがきにはミヒャエル・エンデは1行づつ行き当たりばったりでこの本を書いたとあったが

>ジム・ボタンの機関車大旅行
http://read.seesaa.net/article/454938614.html

ジム・ボタンの機関車大旅行 (岩波少年文庫)
ジム・ボタンの機関車大旅行 (岩波少年文庫)

後半は伏線回収の塊だった。

新キャラも出てくるものの、殆どは前半の脇役達含めての丸く収めた御都合主義ハッピーエンド。

なので、あらすじ書くよりも、児童書なので実際読んでって感じなのだが、
俺らしくネタバレも含みそうだけどツッコミをしておく。

俺が読んで思ったのはナルニアとかもだけど、ファンタジーの近代児童文学とか言った所で、イギリスもドイツもキリスト教の呪縛からは抜け出てねえのなと。

「ナルニア国ものがたり」全7冊セット 美装ケース入り (岩波少年文庫)
「ナルニア国ものがたり」全7冊セット 美装ケース入り (岩波少年文庫)

しかも、マタイ伝の東方の三博士を「王」とか言っちゃう程度なので、ミヒャエル・エンデのキリスト教知識は、キリストの弟子の名前をダビデとゴリアテって言ったトムソーヤーと同レベルしかないって事も解る。
ちゃんと聖書読んでねえなって。

新約聖書 福音書 (岩波文庫)
新約聖書 福音書 (岩波文庫)

なのにバッシング受けてないのは公現祭の時にフランスで食う菓子にガレット・デ・ロワ galette des rois ってのがあって、西方教会のそもそものクリスマスケーキにあたるもの、本来はローマのサトゥルヌス神の祭りの日取りがユリウス暦12月25日なわけだが、

フロム蔵王フレンチ・アップルパイ《ガレット・ポム》7号
フロム蔵王フレンチ・アップルパイ《ガレット・ポム》7号

ガレット・デ・ロワ=ケーキ 定冠詞 王達 って意味で、ドイツ語でも菓子の名前はそのままroisで呼ばれるらしい。

その王達ってのは何かというとrois magesの事で、
このマージュってのはメイジ、マギの事。
mage側は魔法使い、賢者、博士って意味だから、
本来残すべきは「王の方じゃなくて博士」側だろフランクバルバロイども!って感じだが。

アメリカではキングケーキだそうだ。

オーストリアではドイツ語でケーニヒスクーヘン Königskuchen =王様ケーキ なので、
ドイツ人も彼らを王の方だけ残して広めちまった結果、ドイツもフランスもアメリカも碌にすげえ長い間ずっと真面目に聖書読んでないんじゃねえの?って状態が伝統になっちまってるみたいだと判る。

まードイツもコイツもトムソーヤと同レベって所詮そんなもんなんだなーとシミジミ。

トム・ソーヤーの冒険 DVDメモリアルボックス
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プレスター・ジョンも有名だし、読み手が子供でもなければ、西欧なら今更感しかない気も。

世界をまどわせた地図 伝説と誤解が生んだ冒険の物語
世界をまどわせた地図 伝説と誤解が生んだ冒険の物語

それと翻訳した人はシャンバラって言葉を知らなかったのかな?
ドイツ語だとShambalaの頭のSを発音しないでhaの音はヤって読むにしろ、
(なのでドイツ語のドラゴンボールだと、かめはめ波を撃つ悟空は
「カーメーヤーメー ヤー」
って発音してる。「ハ」って言えないので。)

ドラゴンボールZ 亀仙流伝承奥義超かめはめ波!!!! 孫悟空 アニメ フィギュア グッズ プライズ バンプレスト
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シャンバラってサンスクリット語起源の言葉は日本にもそのままで入ってるだろうに。

劇場版 鋼の錬金術師シャンバラを征く者 完全生産限定版 プレミアムDVD BOX
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Shangri-La
Shangri-La

そういえば翻訳した人、去年末に亡くなってたのね。

>「はてしない物語」翻訳、上田真而子さん死去
https://www.asahi.com/articles/ASKDL3R59KDLUCVL003.html

でもこれ、ラストまで読んで思うのはやっぱりジムの活躍は通してさほどでもないのは、大冒険をしてても所詮、子供ができる事ってのは限られてる感が否めなくて、やっぱタイトルはドイツ語の原題「Jim Knopf und Lukas der Lokomotivführer」の通りにルーカスの名前は端折るべきじゃない。

あと俺なら使途の方を絡める事も考えそうだけど、キリスト教徒だと罰当たりみたいに感じるのかもなー。

で、この児童書版のラインハルト・ミヒル Reinhard Michlの挿絵が素晴らしいのは先にも述べたが、
表紙をみて、子供に物語内容を空想を膨らませる表紙デザインじゃなくて何でこの絵を持ってきたの?
海賊が敗北してる絵を先ずみたら「あー、所詮、悪党とはいえやっぱ負けるのな」ってバレバレじゃねえかよ!
ドイツ語の原書からしてそういう装丁で、なんだかなー・・・って、思ったんだけど。

Jim Knopf und die Wilde 13. ( Bd. II)
Jim Knopf und die Wilde 13. ( Bd. II)

これ、中身を読んで、そして俺は確認して納得した!装丁が良く出来てる!
いやあ、やっぱ人間てのは先入観で判断しちゃダメだ!
先ずは疑え!そして確認して裏をとれ!って事をこの表紙絵は教えてくれる。
(しかも裏表紙の方も!)

エンデ全集〈2〉ジム・ボタンと13人の海賊
エンデ全集〈2〉ジム・ボタンと13人の海賊

posted by wolf_howling at 04:08 | Comment(0) | 児童書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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