2018年10月01日

黒の碑(いしぶみ) クトゥルー神話譚  ロバート・E・ハワード/夏来健次 訳 (創元推理文庫)  蛮人コナンのデビュー作はクトゥルフ神話「闇の種族」だった

黒の碑(いしぶみ)―クトゥルー神話譚 (創元推理文庫)
黒の碑(いしぶみ)―クトゥルー神話譚 (創元推理文庫)

読んだ理由がタイトルまんまなのだが。

1932年に書かれた「闇の種族」People of the Darkというのがロバート・E・ハワードの生み出したヒロイック・ファンタジーであるコナンの初出。

>People of the Dark - Project Gutenberg Australia
http://gutenberg.net.au/ebooks06/0607941h.html

コナン・ザ・グレート [Blu-ray]
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コナンがデビューを飾ったのはクトゥルフ神話の中でだったと知って、その短編だけでも読んでみようと手に取る。

ともあれ、短編集なので冒頭の「黒の碑」位は読んどくかと。
此方は、他の書籍にも収録されている模様。

クトゥルー〈4〉 (暗黒神話大系シリーズ)
クトゥルー〈4〉 (暗黒神話大系シリーズ)

H・P・ラヴクラフトやC・A・スミスの文体とも違って、ホラーや幻想というよりも、ハードボイルド的な力強さを感じさせる。
歴史や民俗学っぽいフィクションを織り交ぜながら、探索を続けてみるとーってスタイルから、クトゥルフ神話お馴染みの流れに。

でも、この構成が有り難くて、直接関与の伏線みたいなものではないものの、
「黒の碑」を読んでから、「闇の種族」を読んだら、「おっ!」と思った個所もあったので、この編集構成は有効!
The Black Stoneの方は1931年作品だから、こちらを書いた後に…という流れなんだなと制作順でも確認がとれた。

で、「闇の種族」の内容なんだけど、Wikipediaのあらすじは、そうじゃねえだろって感じなので、ネタバレ&個人的メモとして書いておくと、

アメリカ人ジョン・オブライエンが恋敵を殺すためにダゴンの洞窟に銃を片手に行って、転倒して意識を失うと、
古代ゲール人の略奪者コナンになっていた!

って導入。

恋敵もブリトン人になっているので地球が舞台ながらも、コナンはキンメリア人ではない。

なので、「闇の種族」にはコナンが出てきているんだけど、コナンシリーズの中にはカウントされていない作品になる。

ロバート・E・ハワードは時系列順でコナンの活躍を描いたわけではない。

東京創元社の新訂版コナン全集は時系列に古代青年コナンからアキロニア王までの順で並べてるそうだ。

http://www.tsogen.co.jp/conan/


新訂版コナン全集


にしても、この表紙絵はねえよな!何このしもぶくれの仏像みてえなの?誰?

黒い海岸の女王<新訂版コナン全集1> (創元推理文庫)
黒い海岸の女王<新訂版コナン全集1> (創元推理文庫)

ファファード&グレイマウザーの時も思ったけど、ファファードがちゃんとヒゲを生やしてない絵なんかより、

妖魔と二剣士 <ファファード&グレイ・マウザー4> (創元推理文庫)
妖魔と二剣士 <ファファード&グレイ・マウザー4> (創元推理文庫)

昔の版の表紙絵の方がファンタジーしてて何倍もいい!

霧の中の二剣士 (創元推理文庫―ファファード&グレイ・マウザーシリーズ (625‐4))
霧の中の二剣士 (創元推理文庫―ファファード&グレイ・マウザーシリーズ (625‐4))

こういう絵なら、なんだろう?どういう内容だろう?って思うじゃん!引き込まれるじゃん。

最近の表紙絵ってCG使おうが似たり寄ったりの構図でゴチャゴチャしてるだけで、
絵の中に物語性や引き込む力がない。
シンプルにキャッチーな魅力がない。
製品のパッケージとしてダメ。
ジャケ買いとか全く無くなったし。

コナンも何で昔の絵を使わないの?

コナンと髑髏の都 (創元推理文庫 514-1 コナン・シリーズ 1)
コナンと髑髏の都 (創元推理文庫 514-1 コナン・シリーズ 1)

こういう点、編集者の表紙絵や画家選定のセンスが悪いと、
もしくは小説の表紙絵なのに中身を碌に読みもしないで脳内で絵をでっち上げちまうようなのが表紙絵描いて画家とか称してると、
文章や内容がどうだろうが「本は売れない」だろうなって思うわ。

フランク・フラゼッタの絵で脳内再生される俺はこういう点で知識の有無は圧倒的な有利さに通じるって心底思う。

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posted by wolf_howling at 07:16 | Comment(0) | 書籍 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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