2019年07月17日

ホテル・ルワンダ(2004年)

ホテル・ルワンダ プレミアム・エディション [DVD]
ホテル・ルワンダ プレミアム・エディション [DVD]

近年はファンタジー系映画も流石に飽きられて実話を元にした映画系が流行ってきたが、その流れの魁がこの辺じゃない?

1994年にルワンダとブルンジの大領領が乗った飛行機が撃墜される暗殺を切欠にフツ系政府がツチとフツ穏健派をジェノサイドした「ルワンダ虐殺」。
犠牲者の正確な数はいまだに把握されていないが50万から100万人、国民10%から20%が約100日間で殺されてしまった惨劇を舞台に、
ホテル支配人が1268人を匿って助けた話を元にしている。

ホテル・ルワンダの男
ホテル・ルワンダの男

陰鬱な話でもあるが、表現は割とソフトなのは意識してるのだろう。
実態だと確かにAK-47でも武装してたらしいけど、

東京マルイ No.24 AK47 TYPE-3 7.62×39mm 18歳以上次世代電動ガン
東京マルイ No.24 AK47 TYPE-3 7.62×39mm 18歳以上次世代電動ガン

劇中冒頭にも出てくる中国製の安価なナタや釘バットみたいな武器で多くの人が斬られたのだから、犠牲者を映像として映すとなると…。

俺がこの映画に興味をもったのは、この酷い大虐殺の状況で「どうやって生き残り」「どうやって家族や他の人々を守ったのか」に興味があったからだ。

ネタバレだが、サバイバルメモ的なキーを挙げておくと

・主人公が虐殺を行った側と同じ種族だったので多目にみられていた。

本来、フツ族とツチ族の起源も割と曖昧なのに対立を煽って政治利用しようとするクズは何処にでもいるものなのだが、
ホテルマンだったポール・ルセサバギナは父親はフツ、母親はツチ、奥さんはツチという家庭だった。

・ギャング相手には金や酒で解決。
軍隊とか言ったところで山賊と変わらないような人殺し連中に訴えかけるものは金銭や装飾品。
「今すぐ出ていけ」という山賊には「ビールでもどうですか?」と勧め、
大勢を助けたければもっと金を寄越せというクズには、大金を渡すともちかけ、
ここには持ってないので移動しよう、彼らは人質だから皆、車に乗せていくと交渉。

・キーマンの弱みにつけこむ
大金をうけとる将軍相手に「アメリカが衛星で見張っている」「このままではアンタは大罪人だ」「俺だけが弁護の証人になれる」
と脅す形で、兵の暴力を止めさせる。

映画のエピローグではテロップとナレーションだけなんだけど、将軍は処罰されたみたいなのを西暦と一緒に出してるけど、ホントはどうなったんだか怪しいもんだよな。

そういえばこのDVD、日本語字幕が吹替え版と2通り入ってるみたいな事がかいてあるんだけど、何方もマトモに表示されなかった。

あと翻訳で「反乱軍」って言い方が凄くひっかかる。

ラストで「反乱軍が来た!助かった!」みたいな変な言い方に。

まあルワンダ愛国戦線を政治的に持ち上げる事に繋がれば、この映画自体がプロパガンダになっちまうだろうから難しいとこではあると思うけど、もう少しなんか言い方あるだろと。

あと、ジャン・レノが演じてるフランス人社長の吹き替えが大塚明夫で、ナレーションもプロパガンダラジオの声も明夫なのは劇中の立場が滅茶苦茶なので音響監督なりキャスティングした奴はもう少し考えて起用すればいいだろうにと。

WASABI(字幕版)
WASABI(字幕版)

この映画自体は美談だけど、映画の主人公のモデルの人は今はルワンダに住めない状態になってる。

>ルワンダの大虐殺事件で英雄と呼ばれた男性、故郷でテロ支援を疑われる
https://www.cinematoday.jp/news/N0028052

結局、虐殺が止まったというか、ツチ系が政治軍事面で復権しただけで、フツ系のポール・ルセサバギナに否定的なんだよな。

ポール・ルセサバギナも国際連合ルワンダ支援団の実際にやっていた対応には不服があるし、
この作品のUN大佐のモデルは国連に早めの対応を求めていたのに、後に国際連合事務総長になったコフィー・アナンが対応却下したんだよな。

避けられたかもしれない戦争
避けられたかもしれない戦争

ホテル・ルワンダ [Blu-ray]
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posted by wolf_howling at 14:15 | Comment(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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