2019年10月14日

藤子・F・不二雄大全集 [36]  しゃっくり丸 / やじさんきたさん

寓話っぽい時代劇の珍道中と、藤子F版の東海道中膝栗毛。

藤子・F・不二雄大全集 しゃっくり丸/やじさんきたさん
藤子・F・不二雄大全集 しゃっくり丸/やじさんきたさん

1957年1月号〜12月号に講談社『幼年クラブ』連載。

まだ侍や殿様がいる時代設定。
生まれてからずっと、しゃっくりが止まらない少年剣士しゃっくり丸は、背丈も小さい男の子だけど、とんでもない力持ち。
しゃっくりを止めようと、びっくりするものを探して冒険の旅に出ます。
旅先で知り合い友人となった怪力ばんえもんとの珍道中。
悪い代官や殿様を懲らしめ、山賊や海賊を退治。
ワガママわんぱく若様や、しゃっくり丸にそっくりな臆病若様とも旅先で仲良くなります。

グリム童話「こわがることをおぼえるために旅にでかけた男」が元のアイディアであろう。

白雪姫: グリム童話集T (新潮文庫)
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グリム童話の方の主人公は怖いもの知らずで、人間としては強い方だけど、
しゃっくり丸と、ばんえもん、あと腕白殿様の怪力はマンガ表現的な桁違い。
どの登場人物も粗忽な所はあるけれど、ひょうきんで最終的には悪者たちもドジをやらかして負ける。

しゃっくり丸と、ばんえもんは藤子Fの児童作品主人公たちらしく心優しい。

読みだした当初は、しゃっくり丸の、しゃっくりが止まる理由も同じオチかな?と思ってたのだが、
最終回には「なるほど!」と思わされた。
其処にも藤子Fの児童作品主人公らしさを強く感じた。


「やじさんきたさん」は講談社『たのしい一年生』に1959年9月号〜1960年1月号まで連載のもの。

流石に東海道中膝栗毛をラストまでは連載してない。
それどころか、竹光を売りつけられたり、狐と勘違いして山賊を退治したり、オンボロ宿を救う事になったりと、珍道中の内容はオリジナル。

絵のタッチというか、きたさんのキャラ造形が「藤子・F・不二雄大全集 山びこ剣士/竹光一刀流ほか」の収録作品の短編ギャグもの時期に似ている。

>藤子・F・不二雄大全集 [38] 山びこ剣士 / 竹光一刀流 ほか
http://read.seesaa.net/article/470775615.html

藤子・F・不二雄大全集 山びこ剣士/竹光一刀流ほか
藤子・F・不二雄大全集 山びこ剣士/竹光一刀流ほか

でも、馬場のぼるテイストとも違うし、

馬場のぼる作品集 絵本のしごと 漫画のしごと
馬場のぼる作品集 絵本のしごと 漫画のしごと

『タンクタンクロー』の阪本牙城や

タンク・タンクロー
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杉浦茂めいている。

杉浦茂の摩訶不思議世界 へんなの…
杉浦茂の摩訶不思議世界 へんなの…

徐々に独自の藤子Fタッチになりかけてるんだけど、誰ににてるんだっけ?と思ってたのだが、

後書きが山根青鬼で「ああなるほど!カゲマンの連載誌つながりがあるとはいえ、やるなあ編集者!」と思った。

名たんていカゲマン 1 (ぴっかぴかコミックス)
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まあ内容は山根青鬼赤鬼と藤子不二雄が同じ富山出身で、双子漫画家と親友漫画家コンビという奇妙なスタイル作家で互いにライバル的に高めあっていたという内容に尽きてたけど。
山根青鬼がドラマのカゲマンはみてない。CMだけ見たか書いてあって、マンガの実写版との相性の悪さはさもあろうと思った。
俺は、そんなものが存在する事すら知らなかったけど。
でも、検索しても出てこないので、アニメ版『探偵少年カゲマン』の内容がドラマ的って言いたいのかな?

探偵少年カゲマン 登場編 1 [DVD]
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posted by wolf_howling at 04:20 | Comment(0) | マンガ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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