2019年11月13日

藤子・F・不二雄大全集 ポコニャン

藤子・F・不二雄大全集 ポコニャン
藤子・F・不二雄大全集 ポコニャン

キャラクターとしてはポコニャンを知ってたけど、連載漫画やアニメ放送には年齢層的なもので噛みあわなかったので、やっとどんな概要かを知る。
そういう巡り合わせもあるものだ。

藤子・F・不二雄 TVアニメ アーカイブス DVD-BOX
藤子・F・不二雄 TVアニメ アーカイブス DVD-BOX

後書きで書かれているが、『ぽこにゃん』という『ようじえほん』が1970年7月号から、つまりはドラえもん初期連載と並行して描かれていた。

ドラえもん (0巻) (てんとう虫コミックス)
ドラえもん (0巻) (てんとう虫コミックス)

内容も未来の世界の猫型ロボットでないだけで、小学生よりも更に幼児向けドラえもんを描いたらこうなるかなという感じ。
だが、これぞ藤子F真骨頂で、1ページの中で「起承転結」ならぬ「起転承結」的なコンパクトな「すこしふしぎ」を小さい子達にも解り易く、ほがらかで穏やかなギャグものとして描かれている。
後のコミックトムになる『希望の友』に1975年から連載されている方も、少ないページ数の中で見事な纏まり構成のカラー作品で、ギャグも思わず吹き出す程に面白い。

昨日はコロコロで連載されていたミラ・クル・1 / 宙ポコ / 宙犬トッピを結構にボロクソに批評したが、

>藤子・F・不二雄大全集 ミラ・クル・1/宙ポコ/宙犬トッピ
http://read.seesaa.net/article/471476884.html

藤子・F・不二雄大全集 ミラ・クル・1/宙ポコ/宙犬トッピ
藤子・F・不二雄大全集 ミラ・クル・1/宙ポコ/宙犬トッピ

コロコロの設定した小学生エリアが5、6年生にシフトしかけた頃との微妙な行き違いで凡作として終わってしまったのであろうことを確認した。

絵本的なアンパンマンの次に、藤子Fの幼児用マンガという流れはマシリトですらエヴァーグリーンと呼んでうらやましがる強力且つ盤石のコンテンツストリームだと俺も思う。

>【佐藤辰男×鳥嶋和彦対談】いかにしてKADOKAWAはいまの姿になったか──ライトノベルの定義は「思春期の少年少女がみずから手に取る、彼らの言葉で書かれたいちばん面白いと思えるもの」【「ゲームの企画書」特別編】
https://news.denfaminicogamer.jp/projectbook/181228/2
>『アンパンマン』もそうだよね。こうした家族を意識して作られたものって、業界ではよく「エヴァーグリーン」とか呼ばれたりして、強いんだよね。


アンパンマン大図鑑プラス公式キャラクターブック
アンパンマン大図鑑プラス公式キャラクターブック

ドラえもんとの大きな差は、太郎は、のび太ほどの子ではない事。

基本、ポコニャンはO次郎のバケラッタのように「ポコニャン」としか話さない。(微妙に変化するときがあってヤバニャン!って言った時は笑ったWWW)

そしてチンプイの科法ですらも高度な科学だが、ポコニャンが使うのは原理は魔法とも科学ともつかない「ひみつ道具」で、つまりはそういう原理とかを気にしない世代の幼児に向けられている事も解る。

チンプイ (1) (てんとう虫コミックス)
チンプイ (1) (てんとう虫コミックス)

さて、先程触れた後書きなのだが、どちらかというとポコニャンの内容よりも「T・Pぼん」が藤子Fの死によって未完となってしまったことを惜しむ内容が殆どだ。

藤子・F・不二雄大全集 T・Pぼん: 藤子・F・不二雄大全集 第3期 (1)
藤子・F・不二雄大全集 T・Pぼん: 藤子・F・不二雄大全集 第3期 (1)

「T・Pぼん」こそ、やや対象年齢を上にした少年層にとっては名作だと思う。

掲載誌と時系列からいって1978年に「希望の友」が雑誌名を「少年ワールド」に変えた際に「ポコニャン」から「T・Pぼん」へのバトンタッチとなったわけだっが、流石はその間もずっと横山光輝の三国志を掲載していた後の「コミックトム」という感じだ。

三国志 全60巻箱入 (希望コミックス)
三国志 全60巻箱入 (希望コミックス)

「T・Pぼん」連載開始の翌年1979年作品なのに、「ミラ・クル・1」は何故コケてしまったかというと、
「ドラえもん」と、「T・Pぼん」の間の年齢層をターゲットにしてしまったがために、
「ドラえもん」にも「T・Pぼん」にも成れない凡作になってしまったのだろうと思う。

とはいえ「T・Pぼん」執筆の資料集めモロモロのインパクトは藤子Fには大きかったようで、
ややハード目な展開や蘊蓄を加えた藤子Fのコロコロ作品は「大長編ドラえもん」がクロスメディア含め結果論的に受け持つこととなった。

藤子・F・不二雄大全集 大長編ドラえもん (1)
藤子・F・不二雄大全集 大長編ドラえもん (1)

そもドラえもんも小学館の学習雑誌での連載で人気があったにせよ、アニメとのクロスメディアが上手くいった事は大きかったと思う。

1977年コロコロ創刊や、1979年の2作目のドラえもんテレビアニメ化の少し前(ベビーブーム世代の幼児層に合わせる形で)にテレビアニメで仕掛けていれば、もしかしたらポコニャンの方が今のドラえもんの立場になっていたかもしれない。

適切かつ大胆なマーケは大切。

藤子・F・不二雄大全集 ポコニャン (藤子・F・不二雄大全集 第3期) [ 藤子・F・ 不二雄 ] - 楽天ブックス
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posted by wolf_howling at 06:21 | Comment(0) | マンガ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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