放課後ていぼう日誌 15 (ヤングチャンピオン烈コミックス) - 小坂泰之毒舌に近い超辛口レビュワーの俺だが
「このマンガの楽しさは高品質」と保証できる!ヤンチャンWebのキャンペーン切欠で読み始めたら90話分を全部一気読みする位には近年まれな出来の良いマンガだった!
電書サイトのキャンペーンバナーを見て「タイトルは聴いた事があるな」とおもったのだが、記憶を辿るにコロナ渦でアニメ制作がおっつかなくなって放送延期になったニュースで知った筈。
>「放課後ていぼう日誌」4話以降放送延期が決定 新型コロナウイルス感染拡大により
https://animeanime.jp/article/2020/04/15/52986.htmlんで、当時は業務のバタバタもあってアニメ視聴がどうのいう余裕もなく、結果的にスルーしてしまっていた。
コレを切欠にアニメ版にも興味が出たので眺めてはみたけど、結構に印象が違う。ぶっちゃけ原作の方が魅力的。
>放課後ていぼう日誌 - バンダイチャンネル
https://www.b-ch.com/titles/6908/
【Amazon.co.jp限定】放課後ていぼう日誌 Vol.3( 全巻購入特典:アニメ描き下ろしイラスト使用全巻収納BOX 引き換えシリアルコード ) [DVD] - 高尾奏音, 川井田夏海, 篠原侑, 明坂聡美, 大隈孝晴このマンガの何がよくできてるかだが
1.カジュアルでゆるふわなJKホビーものとしてのツカミ「けいおん!」の大ヒットを魁として、高校女子がちょっとだけホビーに深く踏み込んでみる切欠からの日常モノは以降、数多あふれた。
けいおん! 1巻 (まんがタイムKRコミックス) - かきふらいパロディに始まり、ひねくれた独自ギャグ路線をつっぱしる「ばくおん!!」とかもヤングチャンピオン系だが
ばくおん!! 1 (ヤングチャンピオン烈コミックス) - おりもとみまな『放課後ていぼう日誌 』は
1.キャラと背景の作画の良さ
2.ホビー知識の深さと、ジャンル多様性
3.適宜でやりすぎないギャグの味付け
4.かといってシリアスに踏み込み過ぎないバランスの良さ
5.学習マンガ的な良さと成長物語描写これ等を全て兼ね備えた作品ということを特筆できる。
他のJKゆるふわホビーもの(そんなジャンルあんのか?)と比べるに、4コマをベースとしてこれらを描くのはなかなかに難題なので、芳文社4コマ系コンテンツの有利不利とかはあると思う。
芳文社系で4コマでなかった「ゆるキャン△」はキャンプブームまで巻き起こした作品だが、アニメと漫画では結構に印象が違うし、キャンプブームの終焉と共にアニメも割と彼方此方で無料配信されるようになってきた。
ゆるキャン△ 18巻 (まんがタイムKRコミックス) - あfろ>【キャンプブーム終焉か】大手メーカー「純利益99.9% 減」の衝撃 中古市場は活況 ブームから定着へ
https://www.ktv.jp/news/feature/240220-camp/まあ関連企業やマスゴミは自分でオワコンとは言いっこない。
「ゆるキャン△」はキャンプやアウトドアのマンガというだけでなく、静岡旅行の観光ガイド的な側面がある。
だけど、流行や作品関係ないどころか遥か古代の小学生時代、伊豆にある別荘から大室山まで行ったことあったけど、実際現場は最悪のイメージだったのでアニメ観ながらオイオイ…とかは思ったが(苦笑
ホントに火口以外はなんにももねえし。夏場に喉が渇いても数十年前の好景気時代にはラムネもボリまくりで、両親や叔母に買って買ってと従弟達とせがんだが、水稲の麦茶で我慢する様に言われた上に、大き目の水筒とはいえ子供6人の水分補給には全然たりなくて早々に尽きてしまった。生まれて初めて「渇き」というものを覚えさせられた苦痛の記憶しかあの場所にはねえwww)
伊東 Itou T-shirts ブルー S【大室山】俺がガキの頃は伊豆シャボテン動物公園も現在みたいに色んな動物達とのふれあい施設とかはなくて、ウルトラ怪獣の高原竜ヒドラ像がある上で、ショッカーのサボテグロンのアジトという感覚しかなかったw
大怪獣シリーズジャイアント ウルトラマン 高原竜ヒドラ ノンスケール PVC製 塗装済み完成品フィギュア 一部組み立て式
メディコムトイ 東映レトロソフビコレクションM サボテグロンそもそも都心にいてもシャボテン公園のカピバラだの動物を触りたいのなら水道橋の東京ドームシティに出張施設あるので俺の場合は静岡まで行かなくても用事が足りるw
>アニタッチ東京ドームシティ | 屋内型ふれあい動物園
https://www.tokyodomecity.anitouch.com/脱線が過ぎた。レビューに戻る。ということで今更だけど見出し2つ目。
2.ホビーマンガとしての幅広いカバー範囲と詳しさ。つまり、知識が広く深いのが俺好みw作中で『放課後ていぼう日誌 』では「熊元県」としているが、聖地巡礼の観光貢献もあるようだ。
>放課後ていぼう日誌実写 - 芦北町観光協会
https://ashikita-kankou.com/teibou/ただ作品は町の名所観光描写というかんじではなく、釣りマンガだけでなくキャンプ、アウトドア、料理など多岐にわたる実戦型ホビー都筑の描写が圧倒駅だ。
なんなら、釣った魚の締め方とかも、要領をえないグダグダの素人映像で見るより図解的でもあるマンガのコマとかを見た方が教本としての価値も高そうに思う。
なのでホビー学習マンガの側面もある。
とはいえマンガである場合、ジャンル被りや比較は各作品が避けられない。差別化が必須。
ボクシングマンガで「あしたのジョー」を超える作品は半世紀以上が経過しても結局は出なかった結果をみても明白なように。
あしたのジョー(1) (週刊少年マガジンコミックス) - 高森朝雄, ちばてつや, ちば てつや(「終われよ一歩」は引き伸ばしさえせず冒頭ペースを守り、宮田と決着をちゃんとつけてさえいれば一縷の望みはあったが、もう四半世紀以上の過去形。)
はじめの一歩(1) (週刊少年マガジンコミックス) - 森川ジョージで、釣りマンガといえば「釣りキチ三平」は原典にして頂点なのは異論がないところだろう。
釣りキチ三平生誕50周年特別版 O池の滝太郎 - 矢口 高雄とはいえ矢口高雄の圧倒的な画力で釣りへのロマンを掻き立ててくれる釣りキチ三平にも欠点や弱点がないわけではない。
1つは時流の問題。
昭和作品なので、魚紳さんが「マナーを守っている」と言いながら、タバコの吸い殻やウイスキーの瓶を「現地で穴を掘って埋める」という違法投棄をしてたり。ゆりっぺの扱いも昭和少年マンガでのチャーミングでコミカルなヒロインという立場にどうしても終始してしまったので、現代人に読ませた場合に違和感が必ず出る。
まあ古事記や万葉集を現代に読む事も可能なように「それはそれ」で歴史の一部なのは動かせない。一方で現代への最適化が時代の流れと共にかなわないのはあらゆるコンテンツの宿命だ。
2つ目は三平三平の天才ぶりとチート的な運での御都合展開の持つ違和感。
これは神話時代から、安っぽいなろう系ラノベに至るまで、主人公を優遇しまくる作品は枚挙のいとまがない。
しかし「どうせ釣れるんだろ」「どうせ勝つんだろ」となってしまったパターン話にはドラマがなくなってしまう。
この点、「主人公が負けたら『弱い』と叩くガキ(精神年齢の低い老害まで含む)」だのに媚びて、何が何でも主人公を勝たせかければ的な作話が多すぎる。
ブルーマーリン編で「老人と海」の丸パクりギミックだのもあるけど、だったらサーモンダービー編みたいにスッキリな方が良いに決まってる!としか思わないのが物語読者の難しい所。
釣りキチ三平海釣りselection 7 ブルーマーリン編 (講談社漫画文庫 や 5-26) - 矢口 高雄
老人と海(1958) (字幕版) - ジョン・スタージェス, リーランド・ヘイワード, スペンサー・トレイシー, フェリペ・パゾ
釣りキチ三平 第26集 サーモン・ダービー編 1 (KCスペシャル 280) - 矢口 高雄そして欠点3。俺がこうやってスラスラと諳んじる事ができる位にドラマにインパクトがあるので、1度見たら数十年は大丈夫!なことw
俺がレビュー書いたのも実写版タイアップでアニメ配信してた2009年だけど、それこそ伊豆に遊びに行ってた小学生時代の頃に初回放送をみてただけでラストは覚えてしまってるくらいだからなw
>釣りキチ三平 水のプリンセス
http://read.seesaa.net/article/112256375.html
釣りキチ三平 - 滝田洋二郎, 古沢良太, 須賀健太, 塚本高史, 香椎由宇, 渡瀬恒彦, 土屋太鳳, 小宮孝泰, 志村東吾, 安居剣一郎, 平賀雅臣, 中西良太, 片桐竜次, 螢雪次朗 , 萩原聖人渓流とか淡水魚ネタには人情劇とかも多いけど、♪腕と度胸で大物狙いの回も多すぎてね。
三平が何も釣らないに等しい回が、その大物狙いをしない「小さなビッグゲーム」回位とか。
でも『放課後ていぼう日誌 』は違うのよ。
今回は釣った魚で料理したりどころか、手芸やってオワリ回とかまであるw
あえていえばビーズ手芸にテグス使ったりもすることあるんだけどノータッチなので手芸方面からの視点で監修してくれる人も追加で欲しい気はするけども。
ゆるふわなJKものであるメリットとして、全員が坊主で帰る回もある。
(こういう釣り用語の説明は要るかもだけど、坊主ってのは毛がない=釣れる気配がないという意味。)
俺は「釣りキチ三平」時の釣りブームの時に釣り用語を知識として仕入れたのだ。「つり入門 (小学館入門百科シリーズ 3) 」は釣りキチ三平が表紙のバージョンが今でも実家にある。表紙だけで中身には全然、三平は出てこない、ある意味で表紙詐欺な本なんだけどw
小学館入門百科シリーズ3 つり入門 - 松田年雄「釣りキチ三平」は読者の子供層には体験のしようもない海外の大物釣りとかもトピックスとしてはあったが、個人的に好きだったのはルアーフィッシングやフライフィッシングの入門的な事を作中にしてくれていたことだ。でもフライの練習を和竿と毛糸でとかは流石に子供の俺でもやらなかった。
ルアーづり入門 西山 徹「放課後ていぼう日誌」は学習漫画としても良くできているのは、海釣りでのターゲットカリキュラムが優れてる。
サビキ仕掛けに始まり、
ハヤブサ(Hayabusa) 小アジ専科 HS200 リアルアミエビ 5-1「リールとキャスティング」でマゴチ。
(夏海はギャグで済んでよかったね。キャスティングの危険については魚紳さんがどうしても連想されてしまうので。)
バーサス魚紳さん!(1) (イブニングコミックス) - 矢口高雄, 立沢克美潮干狩りで小休止して、ブラクリでの穴釣りでカサゴ。
ダイワ(DAIWA) 底巻ブラクリ ズルビキーSS 6号 赤着衣水泳や救難具の使用法。手長エビ。シロギス。外道(目的以外でつれた魚種)ネタや、アイゴなど毒針をもつ魚の捌き方や野締め…。
このまま挙げてくと最新刊までいっちまうので、ここらへんでネタバレ防止。
とはいえ、季節の流れもあるものの「そろそろハゼは出るかな?」とか「ボチボチ、カワハギとかか?」と思ってると、ちゃんと出してくれる!
「はじめの一歩」のボクシング初歩技術のトレーニングとか、「ガラスの仮面」の北島マヤの演目や役どころとかの様に「積み重ね」に適した丁寧さを感じた。(後に2作品とも長期連載故に汚染され、初心を忘れてしまって魅力消失だるけど。)
ガラスの仮面 - 浜津守, 小林沙苗, 矢島晶子, 藤田淑子, 森川智之, 大林隆介田舎に引っ越してきた新入生で生物も水泳も苦手な鶴木陽渚の成長物語としても良くできてる。
つーか、ちゃんと各メインキャラが立ってる事で、各人の関係もギャグを含めて自然ばドラマになっている。
浮きを使いつつ、魚の食いに合わせる釣りを楽しむ陽渚と、アクティブな投げ釣りでのファイトを楽しむ夏海。
控えめな性格ながら知識と技量の高さを持ち、実家が魚屋で魚の加工や調理技術の高い2年生の大野真。
そして普段は怠け者でズルいところもあるがオールラウンダー実力は圧倒的で、肝心な所では面倒見が良い部長の黒岩悠希。
(けいおん時代から、さわちゃんとか部活顧問ネタは必要だけど、なかなか扱いは院卒だけだと難しいんだろうなあとは思う…。)
OGの「むぁ〜かせて!」発言には光画部を思わず連想したけど、小坂泰之先生はその世代なのかな?
究極超人あ〜る(9) (少年サンデーコミックス) - ゆうきまさみそして、最もこのマンガの匙加減の良さの鍵は、単なるゆるふわや順当でもない、絶妙な意外性だ。
3.日常の中で、ちいさな冒険を積み重ねていく楽しさ。流石に自分ルールで何でもありなファンタジーものはこんなにも量産されすぎれば飽きられてるとおもう。
何より御都合主義での大成功の連続や圧倒的勝利だので作家の独り相撲を見せられても阿呆臭くなってくる。
生きてれば敗北も失敗もあるだろ。そして、そうでない事の方が異常!にんげんだもの。
にんげんだもの - 相田 みつを『放課後ていぼう日誌 』は県名などは意図的に本物をつかっていないにせよ、釣れない日もある釣りマンガであり、マンガとしての誇張表現はあるけど、超能力や魔法の類はありえない。
グランダー武蔵(1) (てんとう虫コミックス) - てしろぎたかし旅先での非日常や、ちょっと食べてみようかな的な冒険からの成長を美味く物語にくみこんである。
所詮マンガであることのメリットは、例えば「未成年女子たちがキャンプで一泊する」とか俺が親で言われたら絶対に許可出さないから、リアルが過ぎるとフィクションは其処で終わってしまう。
高校当時の妹が連絡なしに9時過ぎに帰宅した時、自分を大切にしろと俺はマジ説経した。
一方、俺自身は高校時代から新宿で徹夜で遊んで朝帰りとかもしてたけど(おぃ!!w
大人の男性の釣り人でも転落事故や事件が数々あるんだから、釣りというか海釣りの危険性も周知の必要がある。
>釣り客死亡の鹿島港・遊漁船事故、船長は免許未取得 国が報告書公表
https://www.asahi.com/articles/ASQ2K4HCTQ2JUTIL035.htmlこのマンガは救命具の大切さや落雷の危険だけでなく、漁業権についての法律知識や船舶免許の話もちゃんとでてくる。
サンダルでバイク運転とか、軽トラの荷台で人運びとかはダメだと思うけど(苦笑
なので、そういうとこは所詮マンガ表現でありつつも、女子が無人島キャンプしたらトイレはどうなるかとかもちゃんと描いている。
それと、釣りとしてのランダムエンカウント冒険の面白さも良く描けている。
目的の魚が釣れたか?と思ったら…な展開は釣りをしてればごく当たり前の場面なのだが。
あえて外道から話を膨らませて、危険さを伝えたり、料理したら美味しいという知識提供をしたりの塩梅が抜群に良い!
リアル日本の世界観の中で、ちょっとした冒険をして経験値をつんで成長。これに楽しさ、面白さがある。
御都合で最強チート系の雑な安っぽいファンタジーとは真逆。
自らは日々に半歩も踏み出しもせずに世界を呪って御都合の非現実世界に逃避する者共用に刹那的な享楽なんかを量産してる出版社は根本から異常だろ?実質を伴わないカルト政治詐欺と同じで衰退して当然。
>カドカワ、出版事業が90%減益 国内で紙・電子など苦戦
https://0115765.com/archives/171785勝った負けたで大騒ぎでなく、俺が俺がでもなく、自身が失敗を重ねても、少しずつ創意工夫で仲間と楽しく美味しく生活できる娯楽。こういうのでいいんだよ。
放課後ていぼう日誌 1 (ヤングチャンピオン烈コミックス) - 小坂泰之