2017年08月17日

アラビアンナイト〈7〉 (講談社 青い鳥文庫)

アラビアンナイト〈7〉 (講談社 青い鳥文庫)
アラビアンナイト〈7〉 (講談社 青い鳥文庫)


「ソロモンのつぼ」
「ライオンと大工の話」
「ペテン師の話」短編3話
「二人の男」
「カマル=ザマーン王子とブドゥル姫」
「バグダッドの幽霊屋敷」


「ソロモンのつぼ」はセンスオブワンダーな冒険旅行譚で良い!
この話の挿絵は天野喜孝が色々なタッチを試そうとしてる感じがある。

しかし、もうこの後は扉からして酷い!

「二人の男」の絵は多分に、やや先に描いたであろう線数だけど、後は筆での描き殴りみたいな酷さ!

作品って描いて金貰ってでオシマイって感覚に数こなしてればなるだろうけど、今日日なら紙だけで管理してた時代と違って風化しないでこのクオリティのものが永劫にのこるからな!

というか、シリーズ終了の最終巻で「やる気でねえ」みたいな事もあったかもしれないけど、それにしても酷い。

この本がでたのが92年で、訳者っていいながら脚色だらけの内容書いてた人が93年に死んでるんでこれで、このシリーズはしまい。

http://bookclub.kodansha.co.jp/product?isbn=9784062854238
>1948〜1993年

2002年以降の上下巻はピックアップして纏めなおしただけのものだし。
しかもこれまで何度も書いたが
アリババも、アラジンも、シンドバッドも
アラビアンナイトじゃねえだろって。


講談社、全く編集って機能してねえな。

アラジンと魔法のランプほか―新編アラビアンナイト〈上〉 (講談社青い鳥文庫)
アラジンと魔法のランプほか―新編アラビアンナイト〈上〉 (講談社青い鳥文庫)

新編アラビアンナイト〈下〉船乗りシンドバードの冒険ほか (講談社青い鳥文庫)
新編アラビアンナイト〈下〉船乗りシンドバードの冒険ほか (講談社青い鳥文庫)

だけど、先に「みどりの文庫 アラビア物語」という全4冊書いてるので、続きとしてそっち読むかと。

アラビア物語〈1〉みどりの文庫 (講談社 青い鳥文庫)
アラビア物語〈1〉みどりの文庫 (講談社 青い鳥文庫)

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2017年08月09日

アラビアンナイト〈6〉 (講談社 青い鳥文庫)

アラビアンナイト〈6〉 (講談社 青い鳥文庫)
アラビアンナイト〈6〉 (講談社 青い鳥文庫)

「アリ=ババの物語」
「ザイムと魔神の王の物語」
「三姉妹の物語」
の3話。

アラビアンナイト、千夜一夜物語とされる「アルフ・ライラ・ワ・ライラ」には

・アリババと40人の盗賊
・シンドバッドの冒険
・アラジンと魔法のランプ
・空飛ぶ絨毯

などは入っていなかった事は先に何度も書いた通り。

>アラビアンナイト〈5〉 (講談社 青い鳥文庫)
http://read.seesaa.net/article/452474695.html

なのにブリタニカ国際大百科事典とやらには、いけしゃあしゃあとアリババ、アラジンが記されている上に、

https://kotobank.jp/word/%E5%8D%83%E4%B8%80%E5%A4%9C%E7%89%A9%E8%AA%9E-88988

アリババについては

https://kotobank.jp/word/%E3%82%A2%E3%83%AA%E3%83%BB%E3%83%90%E3%83%90%E3%81%A840%E4%BA%BA%E3%81%AE%E7%9B%97%E8%B3%8A-28072

>D.B.マクドナルドは,オックスフォード大学のボドリー図書館のアラビア語写本目録を検討中,この物語のアラビア語原典があることに気づき,イギリスの王立アジア協会雑誌でこれを公表 (1910) した。


とあるが、ムフシン・マフディーの研究では、これはフランス人の東洋学者が書いたアラビア語だと筆跡鑑定結果で分かった。

つまりは、フランス人のガランが書いたアラビアンナイトから、フランス人がアラビア語に訳して書いたものなので、アラビアンナイトに含まれないどころか、原典が何かという写本すら実存しない話だ。

必携アラビアン・ナイト―物語の迷宮へ
必携アラビアン・ナイト―物語の迷宮へ

千夜一夜物語と中東文化―前嶋信次著作選〈1〉 (東洋文庫)
千夜一夜物語と中東文化―前嶋信次著作選〈1〉 (東洋文庫)

そのせいか、この脚色の強い本でも話にブレはほぼなかった。

油壺の数を40ー2してあったり、盗賊の首領の分もちゃんとカウントして合計37になってるとか細かい帳尻合わせはしてあるのを感じたけど。


「ザイムと魔神の王の物語」
如何にも、この文化圏の極端な話。「約束を守ろう」はいいけど、女の人を犠牲にしても仕方ないって、文明社会ではアリエナイ感覚が・・・。だから連中はいまだに女性差別を続けて世界中から顰蹙買ってるんだろうなと。

「三姉妹の物語」
これは相当にツギハギ感がある。それとタイトルだけど三姉妹が出てくるのは最初と最後だけで、
ペローやグリム童話にもよくある三兄弟の末っ子もの(この話だと妹だけど)。
しかも宝の「話す鳥」「歌う木」「金色の水」を手に入れる時に振り向いたらダメってのは、お馴染みギリシャ神話のオルフェウスや、古事記のイザナギとイザナミの黄泉の話だし。

一冊でまるごとわかるギリシア神話 (だいわ文庫)
一冊でまるごとわかるギリシア神話 (だいわ文庫)

絵本古事記 よみがえり──イザナギとイザナミ
絵本古事記 よみがえり──イザナギとイザナミ

これ、無理やりに「3」って数を合わせる為に色々やってる感じがする。
鳥がいれば事件解決してるもの。
多分に最初はそういう話だったのを、盛りまくった結果がコレなんだろうなと。



さて、この本では3つしか無いので話についてはこの程度だが、
重大なのは天野喜孝の表紙以外のイラストが、筆で雑に描かれたものになってしまっている事。

ヘタウマなんてものもあったけど、湯村輝彦や蛭子能収の絵は、ただの「雑な絵」だろ。

ヘタウマな愛 (新潮文庫)
ヘタウマな愛 (新潮文庫)

天野喜孝が様々なタッチの絵が描けるって事は知ってるし、当人も特定の画風に縛られたくないって人なのも知ってる。

にしたって、子供が読む本でこんな抽象画モドキの雑な絵で挿絵でございってのはないわー。

講談社は何で事前に確認するか、ボツだって差戻ししないのか。
編集者が肩書きだけで仕事をしてないから!

湯村輝彦の本だってAmazonで検索したら、みんな古本はゴミみたいな価格になってる。

一過性のブームで売った物なんて文化として定着せずにそんなザマだわなー。

なりたがりやのくも (ele-king books)
なりたがりやのくも (ele-king books)

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2017年08月06日

アラビアンナイト〈5〉 (講談社 青い鳥文庫)

アラビアンナイト〈5〉 (講談社 青い鳥文庫)
アラビアンナイト〈5〉 (講談社 青い鳥文庫)

「アラジンと魔法のランプ」
「船乗りシンドバードの物語」
短編「三つのリンゴ」

を収録。

これまでのエントリでも書いてきたが

>アラビアンナイト <4> ― 空飛ぶ馬ほか (講談社 青い鳥文庫)
http://read.seesaa.net/article/452401836.html

・シンドバッドの冒険
・アラジンと魔法のランプ
・アリババと40人の盗賊
・空飛ぶ絨毯

これらは全てアラビアンナイトではなく、元々は別の話だ。アラビア語の写本すら実存しない。


って事で、

アラビア語刊本の

・フランス人がフランス語で書いたガラン写本をベースにアラビア語にしたカルカッタ第一版

・イギリス人が英語で書いたマカン写本をベースにアラビア語にしたカルカッタ第二版

ってのが、このシリーズの底本っぽいんだけど、

ヘンリー・リーヴのレビューで「ガランは子ども部屋に」と言われた一方で、ガラン版の内容とは違う気がする。

すると、現存しない寄せ集め本のマカン写本を元に書かれたカルカッタ第二版側がベースなのかな?

と思ったのだが、カルカッタ第二版には「アラジンと魔法のランプ」「アリババと40人の盗賊」は含まれていない!

東洋文庫のでは「アラジンと魔法のランプ」「アリババと40人の盗賊」はわざわざ「別巻」としている位に本来は含まれない。

アラビアン・ナイト (別巻) (ワイド版東洋文庫 (443))
アラビアン・ナイト (別巻) (ワイド版東洋文庫 (443))

となるとこれ、様々な演出の加筆改変含めて、川真田純子って人がごちゃまぜの二次創作やってるって内容だな。
真面目に分析しようとして損した。

訳としながら妙なアラビア語への中途半端な拘りだかでの表記ゆれも煩わしいので、講談社の編集が例によって機能してないのも判る。
ある時にはヒンジャルって書いて、ある所では剣って書いてる。

で、その「ヒンジャル」について検索しても、日本語では1件しか出てこない。

>小麦粉をこねにきませんか?アゼルバイジャン 冬のパン・麺教室
http://www.nikikitchen.com/reservation/class.php?class_id=3670

>ヒンジャルという麺料理

>この麺料理は非常に薄いパン生地で作られている為「ヒンジャル」を「薄いパン」と訳されることがあります。


綴りとしては「KHINGAL」で「ヒンガル」とも書いてあるな。

アゼルバイジャン語はアルタイ系テュルク語群でトルコ語などの仲間だからアラビア語じゃないけど。

なので思いつく武器名や英語ベースで検索してみた。
シミター、シャムシール、カトラス、ファルシオン、ファルカタよりは短いものを指すのかもしれないけど。

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Uniton シャムシール(刀剣)
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パイレーツ カトラス コスチューム用小物 男女共用 50cm 1589
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あー、ジャンビアの仲間で「Khanjar」ってのがある。これか。
https://en.wikipedia.org/wiki/Khanjar

下の画像のやたら曲がってる奴ね。

The Illustrated Directory of Knives, Daggers & Bayonets: A Visual Encyclopedia of Edged Weapons from Around the World, Including Knives, Daggers, Bayonets, Machetes and Khanjars, With over 530 Photographs
The Illustrated Directory of Knives, Daggers & Bayonets: A Visual Encyclopedia of Edged Weapons from Around the World, Including Knives, Daggers, Bayonets, Machetes and Khanjars, With over 530 Photographs

とか、色々とめんどくさい裏もとってはみてるが、そもそもだけど

ソース明示しない翻訳なんて存在するの?

もし訳文の元が存在しないものを「訳」って銘打つのは虚偽にあたるんじゃねえの?



さて、ということで、気になった差分などをレビュー。

流石に有名な話なのでネタバレは構わないよね?

アラジンには様々なバリエーションがある。

短いのはランプを手に入れて毛ね持ちになったで終わり。

ガラン版はそれに近い。のだが、違和感がある点が2つ。

アラジンにランプを拾ってこいと言う魔法使いはアラジンを閉じ込めてそのまま帰っていしまうバージョンがある。
アラジンって長安に住む中国人で、アフリカのモロッコからわざわざ中国に来て、怒って帰るってのはあまりに違和感凄いよなー(苦笑)

それと、閉じ込められたアラジンがどうやって脱出するのかだが、ディズニーなどはランプのジーニーが助けてくれる。

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だが、多くの場合は指輪の精霊が先ずはアラジンを助けてくれるのだ。
しかも、この指輪は魔法使いが渡していた指輪で、更には使い方の説明もしないのにとりあえず渡しているという非論理の演出つき。
そしてわざわざ魔法的な脱出手段を与えておいて、何故かアフリカまで怒って帰ってしまう。
ガラン版のこの展開は子供にしても「バカだろ」って思う筈。

アラビアンもそう思った人は多かったのだろう。
これはわざわざアフリカまで帰った後に魔法使いが中国まで戻ってきてランプを手に入れようとする悪役らしい展開になる。

挙句に、ヴィラン魔法使いの兄貴までが登場して弟の仇を討とうとするW
昔から続編とか求められてgdgdになるんだなーと。

唯一「へー!」だったのは、ランプの魔人がアラジンに逆らった唯一の理由が
「大理石の白いチェス盤を魔人達が神聖視してて、それを持ち出した者は魔力を失う」
ってので、これを遂行しろと言われたらランプの主人を殺して城に火を放つとかまで言ってる。

魔法で様々な望みを叶えられる程のジン達が、チェス盤を恐れるのは「賢さの象徴」だからではなかろうか?
本当の知恵比べには魔力は通用しないって事とか。


シンドバッドの7つの航海だが、これはやたらと目的地や地理が明確な気がした。

1度目 バグダッド → バスラ
2度目 バグダッド → チグリス川 → ペルシャ湾 → インド
3度目 バグダッド → バスラ → ペルシャの端
4度目 バグダッド → バスラ → ペルシャ湾
5度目 バグダッド → バスラ
6度目 バグダッド → バスラ → ペルシャ湾 → インド
7度目 バグダッド → バスラ → イエメン → シン → プーシル

バリエーションとしては砂漠をラクダのキャラバンで行くってのも

人食い巨人はサイクロプスじゃなかった。
多分に黒人の大男的な描写が誇張されて、手のひらに人やカモシカを乗せて確認後に、床に叩きつけて殺して、串焼きにするってのにまでなったんだろうと思う。

あと、夫婦の片方が死んだら生きてる方も埋葬される話で、シンドバッドは生き残るために新たに地下に降ろされてきた人を殺して、お供えを奪ってた話もガランには書かれているんだけど、この本は多分に自称翻訳者の脚色で降ろされた女性がショック死みたいな不自然極まりないオブラートでの強引な隠蔽がある。


3つ目の話はハールーン・アル・ラシードはこれまでの巻にも何話か出てるけど、
他の話では有能な大臣ジャアファル・アル・バルマキーと、マスルール(護衛件、首切り役人)が出てくる話。
千夜一夜物語の中ではこの面子は割と何度も出てくるお馴染みメンバーなんだけどね。
でもまあ、この話のオチも酷いし、シリーズのラストはなー・・・。

そして、天野喜孝が描いてる絵の画風がそろそろ、雑に好き勝手やって荒れてる感じになってきてる。
91年かー。

俺が天野喜孝の絵はいいなあと思えてた時期って実際は80年代から90年にかけての割と短い間だけだったんだなあと。

グイン・サーガ外伝6 ヴァラキアの少年
グイン・サーガ外伝6 ヴァラキアの少年

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2017年08月04日

アラビアンナイト〈4〉 ― 空飛ぶ馬ほか (講談社 青い鳥文庫)

アラビアンナイト 4―空飛ぶ馬ほか (講談社 青い鳥文庫)
アラビアンナイト 4―空飛ぶ馬ほか (講談社 青い鳥文庫)

2巻目を読んだ時に早々に腑に落ちない感じがしていたが、

>アラビアンナイト〈2〉まだ知らないふしぎな国へ (講談社 青い鳥文庫)
http://read.seesaa.net/article/452210848.html

>訳者が何を底本にしたのかってこと。


については、この巻でやや判明。

冒頭の話が「空飛ぶ馬」つまりは有名な「空飛ぶ木馬」。
だから、これは厳密にはアラビアンナイト、千夜一夜物語ではない事が判った。

空飛ぶ木馬 (アラビアン・ナイト)
空飛ぶ木馬 (アラビアン・ナイト)

空飛ぶ木馬は元々「中国の話」だ。
http://hukumusume.com/douwa/pc/world/08/10.htm

そして相当な改悪がされているのでキャラクターやそれらが性格からとっているであろう行動への違和感があまりに酷い。
様々な国王が姫の面倒をみたのに王子が恩を仇で返す形で大口叩いた後に攫う事の繰り返しだし、
馬を発明した職人の扱いは酷すぎる。むしろ責められる対象は王子一人じゃねえか。
この点、訳者が妙に子供向けにぼかそうとして弄り回した結果、支離滅裂になっている感じも強い。

さて、そもそも。

千夜一夜物語はそもそも千話分は無かった。


「アルフ・ライラ・ワ・ライラ」=アラビア語での千一夜は、お江戸八百八町とか、白髪三千丈と同じで「いっぱい」って事の「誇張表現」だ。

それをフランス人のアントワーヌ・ガランが直訳した挙句、アラビア語には写本が存在しない話が無理やり混ぜられた。

・シンドバッドの冒険、
・アラジンと魔法のランプ、
・アリババと40人の盗賊、
・空飛ぶ絨毯、

これらは全て元々は別の話だ。アラビア語の写本すら実存しない。

酷いものにはアリババ写本と言いながら偽写本だったり、そもそも写本自体が存在しないものまである。

つまりは多分にこの講談社の青い鳥文庫曰くのアラビアンナイトはガラン版か、元々関係ない話を含めて最も収録数が多いバートン版などがベースであろうと思われる。
ところがガラン版はフランス語で書かれており、バートン版は英語だ。

この訳者は
http://bookclub.kodansha.co.jp/product?isbn=9784062854238

>メキシコ大学でスペイン語を専攻ののち、1972年より京都外国語大学アラビア語科、田中四郎教授の研究室に学ぶ。その間、アラブの人々の生活・風俗習慣についてのエッセーを多数発表。


この方、「研究室に学ぶ」とだけあるから院卒どころか履修してるかすらもこれでは学位が明確じゃないから判らない。

もしアラビア語から訳したと想定すると、多分にアラビア語刊本としては

・ガラン写本をベースにしたカルカッタ第一版
(フランス人がフランス語で書いたものをアラビア語にした)

・バートンが本を出した後にマカン写本をベースにしたとされるカルカッタ第二版
(イギリス人が英語で書いたものをアラビア語にした)

の、どちらかではなかろうか。
にしても、写本と称したものの寄せ集めをヨーロッパ人が作って、それをアラビア語に戻したら、往復の二重翻訳な上に、それを更に日本語に訳したとしたら、もう原型なさすぎじゃねえのかと。
しかもマカン写本は現存すらしないって酷さなんだけど。

この点、岩波の方はガランのフランス版が底本って事は書いてはある。講談社、これでいいのか?

>アラビアン・ナイト ディクソン編 岩波少年文庫(上)
http://read.seesaa.net/article/450286476.html

調べてみたら、この訳者と天野喜孝のイラストで「アラビア物語」ってのが出てるなー。

アラビア物語〈1〉みどりの文庫 (講談社 青い鳥文庫)
アラビア物語〈1〉みどりの文庫 (講談社 青い鳥文庫)

「アラビア物語」ってのは88年刊行で、
ムフシン・マフディーがガラン写本の研究をしてガランが続編を勝手につぎ足す前の写本を訳したのが1984年だから、流石にやべえと思って「アラビアンナイト」って名称は外したのかな?
でも、アラビアンナイトのシリーズの方も、この4巻は88年刊行で、しかも7巻まで続いてて92年まで出されてるってのがなんなんだかねえ。

アラビアンナイト〈7〉 (講談社 青い鳥文庫)
アラビアンナイト〈7〉 (講談社 青い鳥文庫)


という事で、子供向けとされている本だからこそ、ちゃんとしとけ!って話はこれ位にしてレビューへ。

「漁師と魔神の物語」
「ロバの知恵」
「空飛ぶ馬」
「アブダッラーと托鉢僧」
「キツネとオオカミ」
「くつ屋のアキーフの話」

の6編。

イソップ童話風の動物説話ですら、その中に複数の話を押し込むとか、どんだけ無理な継ぎ足し編集をしてたんだ昔のアラブ人って感じは毎度する。

イソップ寓話集 (岩波文庫)
イソップ寓話集 (岩波文庫)

やや長めの「漁師と魔神の物語」は、お馴染みの壺の魔人の話で終わるかと思いきや、まあ引っ張る引っ張るW

そして「くつ屋のアキーフの話」はこれも切り貼りしてツギハギをあてた感はするものの、逆に妙な超展開をみせている感じで、これは逆に感心した。

そういえばアラジンに出てくる魔人はランプの方が有名だけど、

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原典側では指輪の魔人の方が圧倒的に多い。

逆に壺から何度も出入りする魔人は公式側には居ない。

でも、日本人だとハクション大魔王のせいで魔人は壺の中からーって感じもあったりする?W

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2017年07月30日

アラビアンナイト〈3〉―シャマルダルの宝ほか (講談社 青い鳥文庫)

アラビアンナイト〈3〉―シャマルダルの宝ほか (講談社 青い鳥文庫)
アラビアンナイト〈3〉―シャマルダルの宝ほか (講談社 青い鳥文庫)

「シャマルダルの宝」
「アブー・ハサンのおなら」
「アブー・ムハンマドの話」
「魔法の泉」
「うそつきブハイト」
「陸のアブダッラーと海のアブダッラー」

の6話。

前巻の

>アラビアンナイト〈2〉まだ知らないふしぎな国へ (講談社 青い鳥文庫)
http://read.seesaa.net/article/452210848.html

でイスラム教とはーとか、あとがきに説明してたのに

「ユダヤ人に化けてはいるが、イスラム教徒」なんてあんまりなデタラメ表記まである。
これ子供向けなら猶更、そんな滅茶苦茶な記載は許すべきじゃないと思うんだけど?

読んでて、なんか訳者のセンスが色々とズレてる感じがする。

何しろ88年の書籍なのに、訳者紹介の最後に現住所とか記載してあるし。何が目的なんだろう?

今では信じられないだろうけど、50年位前の雑誌とかはタレントの実名に加えて住所や実家を平然と記載してたり、
漫画家のファンレターの送り先としても、モロに住所記載してるから、そこに子供がおしかけるみたいな事が普通にあった。当時のマスゴミは個人情報やプライバシーなんて感覚がゼロだと解る。

にしたって88年には流石にそんなことしてる書籍は普通は無いし。
おくづけに出版社住所が書いてあるから作者のを記載する必要は皆無。
カマッテチャン?

「シャマルダルの宝」と「アブー・ムハンマドの話」は如何にもつけたしつけたしした話って感じ。

「魔法の泉」は王子が泉の水を飲んで性別が変わってしまう呪的泉の話。別の水飲んで元に戻るから、高橋留美子は元の話を何処か別ので読んでたとか?らんま1/2は87年からの連載だし。

らんま1/2 1 (少年サンデーコミックススペシャル)
らんま1/2 1 (少年サンデーコミックススペシャル)

「陸のアブダッラーと海のアブダッラー」は人魚や海中の生活が出てきてファンタジー的になかなか。

中でもダンダーンという巨大な魚の肝油を体に塗ると、人間が水中呼吸できるようになるってのは、
D&Dマジックアイテムのウォーターブリージングポーションのアイディアはここからだったのかと気づいた。

冒険者の宝物庫 ダンジョンズ&ドラゴンズ 第4版 サプリメント
冒険者の宝物庫 ダンジョンズ&ドラゴンズ 第4版 サプリメント

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2017年07月28日

アラビアンナイト〈2〉まだ知らないふしぎな国へ (講談社 青い鳥文庫)

アラビアンナイト―まだ知らないふしぎな国へ〈2〉 (講談社 青い鳥文庫)
アラビアンナイト―まだ知らないふしぎな国へ〈2〉 (講談社 青い鳥文庫)

「バグダッドの漁師」
「ハーシブとクジャクの王子」
「秘密のとびら」
「ガラスのゆめ」
「イヌになった兄弟」

の5話。後書きはイスラム教について。

読んでて気になるのは、これ川真田純子って訳者が何を底本にしたのかってこと。

1987年の本なので1984年のマフディー版が底本になってる可能性も時系列的にはあるけど、

The Thousand and One Nights - Alf Layla Wa-layla, 2 Vols.: The Classic Edition by Muhsin S. Mahdi (1984-1994) With a New Introduction by Aboubakr Chranbi
The Thousand and One Nights - Alf Layla Wa-layla, 2 Vols.: The Classic Edition by Muhsin S. Mahdi (1984-1994) With a New Introduction by Aboubakr Chranbi

訳者が真アラビアン・ナイトってのを81年に出してるので、それを文庫化してる流れならマフディー版ではない。

真アラビアン・ナイト (1)
真アラビアン・ナイト (1)

てーとアラビア語刊本がベースならカルカッタ版もしくは他の写本なのかなー?
子供向けってだけでなく相当に脚色してあるから解り難い。
しかも、訳者は1993年に亡くなってるし。
アラビア語とスペイン語を学んだ人って事で、英語や仏語版からの翻訳とも思いづらい。
子供向けって事だとガラン版が多いと思うんだけど、あれはフランス語翻訳版なんだよね。
しかも

・アラジンと魔法のランプ、
・シンドバッドの冒険、
・アリババと40人の盗賊、
・空飛ぶ絨毯、


はガラン版には収録されているけど、
元々は「アルフ・ライラ・ワ・ライラ」じゃない!
なので、それらが続刊の中で出てきたら、アラビア語の専門家と言いながら、何故かフランス語のガラン版つかってんじゃねえか!って判読ができる。
脚色があまりにつよいし、色んな違和感があるんだよなー。

ただ通貨単位のディナールやディルハムとか地名もバスラ、クーハ、カルフなど他の子供むけ版より詳しい。
それと、イスラム教の説話っぽい面が他よりも強い感じが比較的にする。

今昔物語が仏教説話として利用されたのと同じで、解りやすく伝える用途のエンタメでもあったんだろうけど、後書き含め、それを伝えたかったのだろうか?

今昔物語(上)―マンガ日本の古典 (8) 中公文庫
今昔物語(上)―マンガ日本の古典 (8) 中公文庫

あと、ピックアップや大幅なアレンジ脚色があるのなら、もう少しって感じもしなくもない。

「イヌになった兄弟」って話は1巻目の「商人と魔人の物語」の一部とも似ているので、

>アラビアンナイト〈1〉―王子と魔法の物語ほか (講談社 青い鳥文庫)
http://read.seesaa.net/article/452071133.html

実際には千夜一夜物語は千話はないものの古典ですらネタギレ、ネタカブリな上に、割と何度も何度も引っ張った形跡が見れる話。

そもそもが多くの人々に語り継がれた=ソーシャルフィルタリングとキュレーションを口伝の中で繰り返し、密度が濃くなって生き残ったものを収録してあるのだろうけど、パクリはされまくってただろうからねえ。

物語や連載ってのは長いから有難い訳でもなんでもなくて、巧妙な構成とキリのいいエンデイングの方が重要だと判る。

まあそれを言ったらアラビアンナイトの物語のエンデイングは割とめでたしめでたしではなくて、煮え切らない感じの終わり方の方が多い。それも元々がそういうものだって証拠でもあるのだけど。

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新編アラビアンナイト〈下〉船乗りシンドバードの冒険ほか (講談社青い鳥文庫)
新編アラビアンナイト〈下〉船乗りシンドバードの冒険ほか (講談社青い鳥文庫)

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2017年07月24日

アラビアンナイト〈1〉―王子と魔法の物語ほか (講談社 青い鳥文庫)

アラビアンナイト〈1〉―王子と魔法の物語ほか (講談社 青い鳥文庫)
アラビアンナイト〈1〉―王子と魔法の物語ほか (講談社 青い鳥文庫)

今の青い鳥文庫のはコレ。

アラジンと魔法のランプ 新編 アラビアン ナイト (講談社青い鳥文庫)
アラジンと魔法のランプ 新編 アラビアン ナイト (講談社青い鳥文庫)

天野喜孝イラスト版は87年初版で既に絶版なんだけど、表紙だけでなく挿絵もみたくてわざわざそっちを探した。

これビジネスとしては難しい所だよね。
現代の子供向けだと天野喜孝のおどろおどろしい絵だと食いつきは当然悪いだろうし。
一方で、折角の絵を眠らせるのもなー。

挿絵なんて電子書籍で好きな方選べるようにして当然な位の時代だと思うんだけどね。

俺はアラビアンナイトは2歳から色々とこれまでも読み比べているので、子供向けの内容らしく平易な文体で、原作を伝えるという感じより、コミカルな誇張描写も加えてる感じがした。

ツカミとしてピックアップした話も有名な奴でなく、マイナーだけどインパクトがあるのを上手くチョイスしている感じがした。

子供向けだけあって流石に千夜一夜物語とは、浮気されて女性不信になった王様が毎晩、娘を殺してたのを、シェヘラザードが諫める意味も含めて千夜の間、ネタを引っ張る形で物語を連夜聞かせたものって設定からスタートはしてないW

だけど、あとがきにはちゃんと説明としても書いてあるんだけど、
何で妃の浮気相手が「黒人奴隷」ってのだけは詳しく明記してんのW
川真田純子さんには其処にこだわりがあった?W

割と、うっかりものの医者や商人としてユダヤ人ってのも作中で明記されている。

多分にそういうのを全部なくしてしまうと元々の原典にあった当時のものの考え方や価値観や文化などが薄れて、味も素っ気もない、もしくは甘ったるいだけの物語になってしまって、背景に何があったとか側が隠されてしまう事に対して、何かしらの抵抗があったのかなとも。

アラビアンナイトの内容での女性や子供や奴隷に対しては人命軽視してる容赦なさ、酷さについてはちゃんと書いてあって、そういう所は明確な態度が読み取れて良い。

格差やサツバツがあったからこその出世物語や冒険譚なので。

主人公達に超ラッキーみたいなのはあるけど、安全を保障されたチートではなく、逆に理不尽な不運からどうやってリカバリするかって話の方が多いし、山あり谷ありだから物語になってる事が引き込みとしては重要な事を再確認させてくれる。だからこそ様々なバリエーションにはなってるものの、悠久の時を超えて語り継がれてはいるんだろう。

この本は、
「王子と魔人の物語」
「アランダス」
「アブーシールとアブーキールの物語」
「ドゥバーン博士の首」
「お菓子やさんとオウム」
「商人と魔人の物語」

の6話。

大人なら超サクサク読めるので、残りの6冊も読み進めていく。

アラジンと魔法のランプほか―新編アラビアンナイト〈上〉 (講談社青い鳥文庫)
アラジンと魔法のランプほか―新編アラビアンナイト〈上〉 (講談社青い鳥文庫)

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2017年05月27日

アラビアン・ナイト ディクソン編 岩波少年文庫(上)

アラビアン・ナイト〈上〉 (岩波少年文庫)
アラビアン・ナイト〈上〉 (岩波少年文庫)

ふと読んでみたのだが、これ子供向けにそのままでいいのか?って。

というのもディクソン編であり、冒頭にガランのフランス版が底本とあるが、ガラン版は確かに子供向けだけど、アラビア語の古写本→フランス語→英語→日本語って、あんまりな重訳だよね。

加えて、アントワーヌ・ガランは自身が入手した写本には282夜分しか無くて結末もない。なのにタイトルは「アルフ・ライラ・ワ・ライラ」=「千夜一夜物語」って書いてあるからガランは「1001話に全然足りない!」ってので無理やり他の話を追加して盛った。嘘八百や八百八町が別に八百じゃ無いように「多い」って意味だろどう考えてもとは思わなかったんだろな。

つまり、ガランが先に書いていた「シンドバッド」と、追加した「アラジン」や「アリババ」は「千夜一夜物語」じゃなかったのだ。

シンドバッド 黄金の航海 [DVD]
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マギ シンドバッドの冒険 COMPLETE BOX(完全生産限定版) [DVD]
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アラジン ダイヤモンド・コレクション MovieNEX [ブルーレイ+DVD+デジタルコピー(クラウド対応)+MovieNEXワールド] [Blu-ray]
アラジン ダイヤモンド・コレクション MovieNEX [ブルーレイ+DVD+デジタルコピー(クラウド対応)+MovieNEXワールド] [Blu-ray]

なのに、この本は徐に「シンドバットの航海」からスタートしてる。

内容紹介も

>ゆたかな空想に色どられたお話の宝庫『千一夜物語』.長短あわせて264編もあるふしぎな話,こわい話,おもしろい話の中から,とりわけ名高い16編を選びました.上巻には「船乗りシンドバットの航海」「アラジンの魔法のランプ」など,下巻には「アリ・ババと40人の盗賊」「魔法の馬」などを収めました.[解説 西江雅之]


選集だからタイトルは「アラビアン・ナイト」にしたんだろうけど。

何言語も経由した伝言ゲーム重訳と、
近年の研究からそれは間違いってなってる事をそのまま子供に読ませていいものかね?


聖徳太子や源頼朝、足利尊氏や武田信玄、西郷隆盛の肖像は別人だとか、

なぜ偉人たちは教科書から消えたのか 【肖像画】が語る通説破りの日本史
なぜ偉人たちは教科書から消えたのか 【肖像画】が語る通説破りの日本史

鎌倉幕府は「いいくにつくろう」じゃなかったって状態を放置して子供に読ませ続けるみたいなもんじゃね?

ちなみに今は1185説が主流だから「いいはこ」。

こんなに変わった! 日本史教科書
こんなに変わった! 日本史教科書

俺の手元のは2001年のこの本自身の新版なんだけど、これアプデしなくていいの?

文庫とかもだけど、子供に夏休みに読めだのって作品の多くは古典だのの版権切れのでそれで稼ぐビジネスモデルをまだやってるみたいだけど、ネットや青空文庫がある時代にやろうってのは聊か限界があるんじゃね?

菊池寛が訳したのが回線費用と電気代だけで読めるし。

>アラビヤンナイト 01 アラジンとふしぎなランプ
http://www.aozora.gr.jp/cards/000083/card43122.html

>アラビヤンナイト 03 アリ・ババと四十人のどろぼう
http://www.aozora.gr.jp/cards/000083/card43123.html

>アラビヤンナイト 04 船乗シンドバッド
http://www.aozora.gr.jp/cards/000083/card43121.html

なのに、この本はアラジンに関しては姫と結婚して終わりって、一般に知られてるレベルより端折りすぎだろ!

そして、この本はシンドバッドとアラジン以外に何が載ってるかというと「ペルシア王と海の王女」「ベーデル王とジャウワーラ姫」って話なんだけど、これに思い当たる話がwikipediaの千夜一夜物語のあらすじ1000夜分の方に該当すると思しい話がない!(全部目を通した。)

>千夜一夜物語のあらすじ wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8D%83%E5%A4%9C%E4%B8%80%E5%A4%9C%E7%89%A9%E8%AA%9E%E3%81%AE%E3%81%82%E3%82%89%E3%81%99%E3%81%98

加えて王様とか高貴な方々の発言の筈なのにP.228には「だもんで」とか、P.240には「かっさらって」とか、訳者のお里が知れる言葉遣いがそのまま掲載されてて、子供が読んでも違和感を普通は感じると思う。編集者って何の仕事してんの?

確かに、あらすじの方を参照頂ければ、脚色の多いバートン版やマルドリュス版の影響だか脚色だらけで、これだと不倫と人身売買の話ばっかりみたいな印象になりかねないから、底本どうするかは大きい。

フランス人やイギリス人が誇張したのでなく、なるべくアラビア語から訳した方が良いと思う。
まあそうすると、シンドバッドもアラジンもアリババも除外って事になるけどなW

アラビアン・ナイト〈下〉 (岩波少年文庫)
アラビアン・ナイト〈下〉 (岩波少年文庫)

posted by wolf_howling at 23:03 | Comment(0) | TrackBack(0) | 書籍 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年05月15日

美女と野獣の「野獣」イメージの移り変わり2

美女と野獣 オリジナル・サウンドトラック デラックス・エディション(日本語版)
美女と野獣 オリジナル・サウンドトラック デラックス・エディション(日本語版)

>美女と野獣の「野獣」イメージの移り変わり
http://read.seesaa.net/article/449892060.html

続き。

http://mjoseph.comminfo.rutgers.edu/Images_Beauty_Beast.html
上記のだとウォルター・クレイン版の挿絵が1870年。

La Belle Et La Bete
La Belle Et La Bete

御覧の通り、野獣の頭部はイノシシである。
なんかベルが野獣を絞め殺してる構図みたいにみえなくもねえけどw

インターネットアーカイブに本の全部が収録公開されてた。
https://archive.org/details/beautybeast00cra

80年代後半は猪、獅子とか悪魔から遠ざかって動物モチーフだらけになる。

1910年を過ぎるとラヴェルのピアノ連弾マ・メール・ロワ第4曲 美女と野獣の対話がバレエになるなどで、

Bolero / Ma Mere L'Oye / La Valse
Bolero / Ma Mere L'Oye / La Valse

ブームがリバイバルしたせいか作品点数が増えるが、割と好き勝手な野獣のデザインが増える。

それでも割と猪が人気で驚くw

俺、ヘンリーフォードの猪みたいな象みたいなデザインの好き。

merchant-caught-by-the-beast.jpg

イタリア版のZelinda and the Monsterを含むともう「バケモノ」前提なのでデザインは超好き勝手。

>Zelinda and the Monster – The Italian Beauty and the Beast.
http://www.pookpress.co.uk/zelinda-and-the-monster-story/

そんな感じでアン・アンダーソン画とかモンスター風デザインの表紙絵も多いんだけど、

9781473326323_BeautyAndTheBeast_Origins_19.png

何のモチーフもないデザインだとデータ的に収拾つかなくなることは見えてるので、
もう他人が纏めてくれて解ってる時系列は無視して、逆にフランスの原典La Belle et la Bête側に遡ってみる事とする。

とかいっても検索してみるとこういうページが既に

>The History of Beauty and the Beast
http://www.pookpress.co.uk/project/beauty-and-the-beast-history/

これを見ると1885年のは猪。

BeautyandtheBeast_PeterThompson_3.jpg

1875年のは黒いサーベルタイガーみたいなの。

BeautyandtheBeast_VBoyle_4.jpg

なんかこのサイトで紹介されてるブログを纏めたみたいな書籍の表紙の象さんが超気になるW

Madame de Villeneuve's Original Beauty and the Beast - Illustrated by Edward Corbould and Brothers Dalziel
Madame de Villeneuve's Original Beauty and the Beast - Illustrated by Edward Corbould and Brothers Dalziel

http://www.pookpress.co.uk/shop/villeneuves-original-beauty-beast/

アーサーラッカムだのの版権切れの絵とか、文章を纏めて売ってるみたいね。
http://www.pookpress.co.uk/project/beauty-beast-illustration-gallery/

でも、ギャラリーに表紙の象のは載ってないという・・・

しかも、画像検索したが邪魔臭いPinterestのばっかかかって結局、原典が解らず。
こういう点、ソース側でないフェイクニュースだの、ただのまとめサイトをSEOだので上位に持ってくるGoogleは検索としてもうオワコンって事が非常に良く解る。

仕方ないので放置。

色んな時代のを纏めた記事がコレ

>The Beast
http://nydamprintsblackandwhite.blogspot.jp/2012/11/the-beast.html

古い方は猪より狼な様子と見とったのはあってる模様。

そしてコレ。

Beauty and the beast
https://www.kb.nl/themas/kinderboeken-en-strips/sprookjes-in-de-kb/beauty-and-the-beast

読み通り、先ずは悪魔や狼が野獣のイメージで

xke425_p_34.jpg

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次に猪ブーム。

Beauty And The Beast (Two Versions) (Golden Deer Classics) (English Edition)
Beauty And The Beast (Two Versions) (Golden Deer Classics) (English Edition)



その次に何故か、熊ブームが到来する!w

Beauty and the Beast: The Ultimate Collection
Beauty and the Beast: The Ultimate Collection

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La Belle et la bête, livret et cassette audio
La Belle et la bête, livret et cassette audio

で、その後に映画の影響だかでライオンブームが来るんだけど、

The Singing, Springing Lark (First Edition): The Brothers Grimm 'Beauty & The Beast' Fairytale (English Edition)
The Singing, Springing Lark (First Edition): The Brothers Grimm 'Beauty & The Beast' Fairytale (English Edition)

La belle et la bête
La belle et la bête

俺が調べてて一番面白くおもったのは1969年のEric Winter画版。

Vintage Ladybird Book BEAUTY AND THE BEAST Well Loved Tales Series 606d Matte Hardback 1970 https://www.arranalexander.co.uk/vintage-ladybird-book-beauty-and-the-beast-well-loved-tales-series-606d-matte-hardback-1969-5990-p.asp

美女と野獣

美女と野獣

美女と野獣

アメリカンパルプなイラストテイストも懐かしくて良いですけど、

野獣は「イケメンゴリラ」ですよ!
でも、逆にゴリラって怒らせなければ怖くは無いから言いえて妙。

イケメンゴリラ 君の瞳に乾杯!
イケメンゴリラ 君の瞳に乾杯!

そして2017年ペーパーバックの表紙をみたら、また猪になってる。
それで気づいたのは多分に野獣のキャラはイメージが定着しちゃうと、本来、ツカミに必須な外見の怖さが薄れてしまうのではなかろうか?

ぱっと見に「え!?」って思ってもらうデザインにする事の試行錯誤であの手この手を300年間、それぞれの時代の挿絵描きやデザイナー達がしてきた結果、飽きたら変える&浮きすぎないってのを意識した結果が、猪、熊、獅子などの一過性ながらも纏まってたり偏ったブームがある理由なのかもしれない。

Beauty and the Beast
Beauty and the Beast

posted by wolf_howling at 05:06 | Comment(0) | TrackBack(0) | 書籍 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

美女と野獣の「野獣」イメージの移り変わり

美女と野獣 オリジナル・サウンドトラック - デラックス・エディション-<英語版[2CD]>
美女と野獣 オリジナル・サウンドトラック - デラックス・エディション-<英語版[2CD]>

日本科学未来館の「ディズニー・アート展 いのちを 吹き込む魔法」でデザインスケッチやコンセプトアートが多く展示されているのだが、

ディズニー黄金期の幻のアート作品集: THEY DREW AS THEY PLEASED Vol.1 1930年代に活躍した4人のアーティストの人生と、その素晴らしき作品たち (THEY DRAW AS THEY PLEASED)
ディズニー黄金期の幻のアート作品集: THEY DREW AS THEY PLEASED Vol.1 1930年代に活躍した4人のアーティストの人生と、その素晴らしき作品たち (THEY DRAW AS THEY PLEASED)

そういえば美女と野獣ので、デザイン中の野獣の顔はマンドリルだったなと思い出した。

シュライヒ ワイルドライフ マンドリル (オス) フィギュア 14715
シュライヒ ワイルドライフ マンドリル (オス) フィギュア 14715

以前、洋書の画像検索をしていて、ふとした事から美女と野獣の「野獣」イメージの移り変わりに興味を持ったことがある。

絵を纏めてる方も海外にはいたんだけど、
http://mjoseph.comminfo.rutgers.edu/Images_Beauty_Beast.html

これはBeauty and The Beastの歴史で1800年代の作品であって、より原作は古いんだよね。

1740年にガブリエル=スザンヌ・ド・ヴィルヌーヴ夫人が書いた「La Belle et la Bête」が最初。

なのでフランス語の方をあたる。

https://lesmondesdeblanche.wordpress.com/2015/08/03/une-romance-intemporelle-la-belle-et-la-bete-17401757/

このエントリの一番古い挿絵の写真はフランク・ラウが書いたものだそうで、書籍の年数を拡大して見ると「1756年」とある。

https://lesmondesdeblanche.files.wordpress.com/2015/08/img_4079.jpg

「1756年」なのでこれは所謂、ボーモン夫人として知られるジャンヌ=マリー・ルプランス・ド・ボーモン版だと判る。

La Belle et la bête (Classics To Go) (German Edition)
La Belle et la bête (Classics To Go) (German Edition)

ビーストって言葉が悪魔を意味するものでもあるので、この画像だと、狼の容貌で足が鳥みたいな感じ。

この本の表紙と同じ画像がエントリにも載ってるので多分にこの本から撮影したんだろうけど。
https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/815yOF2FQ9L.jpg

La Belle et la Bête



収録されている画像を見るに、これなんてまんま狼だね。

https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/51xgAoXpBPL.jpg

La Belle et la Bête

てことで、大元に遡るとイメージは「悪魔」、後に「狼」。

じゃあ何で今はライオンみてえなのが多いんだ?って事だけど、
ディズニーが白雪姫やシンデレラ、アリスの服装含めてイメージ固定をしてしまっている影響はあるけど、

白雪姫 MovieNEX [ブルーレイ+DVD+デジタルコピー(クラウド対応)+MovieNEXワールド] [Blu-ray]
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シンデレラ MovieNEX [ブルーレイ+DVD+デジタルコピー(クラウド対応)+MovieNEXワールド] [Blu-ray]
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ふしぎの国のアリス MovieNEX [ブルーレイ+DVD+デジタルコピー(クラウド対応)+MovieNEXワールド] [Blu-ray]
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多分にこの1946年のジャン・コクトーのモノクロ映画のデザインパクリなんじゃねえのかなと。

美女と野獣 [DVD]
美女と野獣 [DVD]

舞台含め着ぐるみなり特殊メイクをせざるを得ないのでそれに無理のないデザイン含めてこれにジャン・コクトーの場合はおちついたんだろうなってわけだけど。

絵なら関係ねえよなあー!でぃずにー!(苦笑)

ホントはこういうパターンがあるって版権切れの画像やペーパーバックの表紙をAmazonのエンベッドで纏めるだけのつもりだったんだけど、なんか長くなったからとりあえずここまでで区切る。

続きはこちら

>美女と野獣の「野獣」イメージの移り変わり2
http://read.seesaa.net/article/449893390.html

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2017年05月04日

『新・日本の経営』(日本経済新聞社, 2004年)

新・日本の経営
新・日本の経営

唐突だが、俺は週間予報とか3か月予報というムダは辞めた方が良いと数十年前から思っている。
というのも半日後の天気ですらいまだに当たらない精度で、数日先はおろか数か月先などを読む事自体に意味がない。それを大々的にばらまく風説の流布に何のいみがあるのだろう?
というか、多くの一般人にとって天気の主な問題は「雨が降るかどうか」であって「随時。折り畳み傘を持っていれば別に何ら問題はなくなる」

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他人の占いに自分の行動判断をおもねても誰に責任転嫁できることもない自己判断なのだから雨が降ろうと傘を持っていれば大抵は問題なくなるのだから天気予報というものを見る時間の無駄もなくなり、有効に時間を使える。
但し、現在何処に雨が降っているかの情報は有用だ。
https://weather.yahoo.co.jp/weather/raincloud/13/
所詮、人間は予知より、今何が起きているかをどれだけ早く情報取得するかの方が必要なのだ。

ということで、天気予報だのは的中度だのを出してみれば全くの無駄ということも更に解ると思うのだが、
経済占いについても同じことが言える。
ニュース番組の解説者が言った占いの結果はどうだったのかを後から検証すれば誰が大外れというか意図的な飛ばしをやってたかどうかまでわかる。
読み捨てられる新聞や、刹那的な生放送だった時代と誓って今は録画までできアーカイブできるから、誰が嘘吐きか良く解る。

結果論という言葉があるが、そもそも全ては結果次第だろう。

この本は「終身雇用」という言葉の生みの親、ジェームズ・アベグレンの最後の著書で、既に日本の「終身雇用」というものは崩壊して現在のアホノミクス、黒田バーカの混迷経済の続くばかりの現状だ。

どアホノミクスとトラパンノミクス どっちも「アホ」たる30の理由
どアホノミクスとトラパンノミクス どっちも「アホ」たる30の理由

1991年のバブル崩壊後に

バブル:日本迷走の原点
バブル:日本迷走の原点

2008年にリーマンショックがあったわけだが、

リーマンショック以後―変貌する資本主義
リーマンショック以後―変貌する資本主義

この本は2004年に「失われた10年はなかった」だのたわけた事を書いている。
実際は失われた20年の後も更に失われた時代が続いている。

作者はリーマンショックをみるまでもなく2007年に他界しているのだが、この時の占い師の戯言がどういう結果になったかを見てやろうと思って読んでみた。

ただ占いというのは全て嘘で固めるわけでなく、ある程度の本当を混ぜておかないと誰も騙される人間が居なくなる。そういう所含めて、都合のいい数字のデータだけ引っ張ってきてる陳腐な占いだなと思いながら読んだ。

のだが、日本的なクライマックス技法で書かれる書籍と違って、合理的に結論ファーストで書かれているレポート技法である構成は時間の無駄が無くて良いと思った。(こんな古本読んでるだけで相当に時間の無駄だが、そういう余裕こそ「遊び」だからそれはいいのだW)

加えて、「日本が何を失ったから衰退したのか」がこの本を読んでなんとなく俺は再確認できた。

既にそれは1章に書かれている。

それはジェームズ・アベグレンが「日本的経営」と呼んでいたものの一部だ。

日本的雇用制度はどこへ向かうのか
日本的雇用制度はどこへ向かうのか

P.22 >日本の企業は社会組織、社会の共同体であり、共同体の全員が将来にわたって幸福に生活できるようにすることを目標にするとともに、十分な成績を達成しようと努力している。


この後にジェームズ・アベグレン曰くの「日本的経営」として、合意に基づく意思決定、「終身雇用」、「年功序列」、「労働組合」と続くのだが、

今、日本の企業の中で会社という「共同体の全員が将来にわたって幸福に生活できるようにすることを目標にする」企業がいったいどれだけあるだろうか?

その後に第4章で「終身雇用制は終わったのか」との内容で大企業だけの数字をピックアップして下らない当時の現状擁護をしてもいるのだが、この書籍は『新・日本の経営』であって、雇用されてる側の事は考えてない偏りが、あまりにも正確な事実をとららえることができなかった最大の欠点だと其処からも良く解る。

偏った物の見方は当然、誤った読みを齎す。

其れの最たるものが欧米という衰退国家のやり方を模倣した様々な事で、その行き詰まりが現在の衆愚政治の末路に現れている。

この書籍には欧米の猿真似が危険である事は述べられており、様々な海外進出やM&A失敗例も挙げられているが、中でも悪質なのが「アメリカ型経営」である。

アメリカ型の経営は経営者と株主の為に企業があり、それらの利潤追求からすれば労働者は敵対関係に必然的になる。
日本の経営者は当時猿真似も極まって、経営責任も碌にとらないのに肩書だけCEOなどと変更したりもしていた。

そのCEOのストックオプションや年金を「コスト」として計上する一方で、CEOは労働者の数百倍の給与をもらいつつ、リストラも経費と称して労働者を切り捨てたのが欧米流のやり口だ。
挙句が大型倒産が増えた。
ストックオプションを持つCEOや株主の目標はIPOをして株価を上げた後に売り払う事にある。
それは株の発行で経営資金を集める企業側の目的や、配当を得る事を目的とした株主の関係から完全に逸脱した賭博でしかない。
しかもこの本にも書かれているが1996年当時の会計報告ではマイクロソフトは28億ドルの純利を計上していたが、ストックオプションコストを差し引くと102億ドルの赤字企業だった。
世界一の金持ちビルゲイツの経営実態はそんなものだ。

トマ・ピケティが数年前に今更述べるまでもなく、当時の世界銀行の分析でもアメリカの貧富差はエチオピア、ガーナ、カンボジアのようなプランテーション後の独立国などと同レベルだったのだ。(P.266)

21世紀の資本
21世紀の資本

そして株価を釣り上げる為にアナリストやマスゴミと癒着し、挙句が会計の不正操作にまで至った。

エンロン事件のあと、アメリカ企業の10%以上が粉飾決済を認めて、過去の修正をした。
その結果、それらの企業の時価総額が1000億ドル減少した。(P.208、209)

エンロン事件再訪:金融界で繰返された同じ過ち 社会学者らが見たコーポレートガバナンス論A
エンロン事件再訪:金融界で繰返された同じ過ち 社会学者らが見たコーポレートガバナンス論A

中国から報告される成長の数字があてになりっこないのはこの本が書かれていた2004年でも既に当然の如く指摘されているが、何のことはないアメリカも中国と同レベルでしかない。

そしてそんなアメリカもリンカーンは

>「労働は資本より先にあり、また独立したものである。資本とはたんに労働の果実に過ぎない。労働が先になければ、資本は決して存在しえないだろう。労働は資本にまさり、またより真剣に考察されるに値する。


と言っていたのだ。

https://ja.wikiquote.org/wiki/%E3%82%A8%E3%82%A4%E3%83%96%E3%83%A9%E3%83%8F%E3%83%A0%E3%83%BB%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%82%AB%E3%83%BC%E3%83%B3

>Labor is prior to and independent of capital. Capital is only the fruit of labor, and could never have existed if labor had not first existed. Labor is the superior of capital, and deserves much the higher consideration.


それに比べて、拝金主義のレイシストでナショナリズムを煽るだけのデマゴーグを衆愚政治でトップにまでしてしまった結果、就任後100日経とうが何の公約も果たせないまま嘘吐きである事にやっと気づき、挙句が最低の支持率記録を更新し続けてる国がアメリカだ。

そんな奴の所に何度も訪問し、嘘吐き大統領に「米は日本と100%ともに」と言われた!とか嬉しそうに言ってるポチ外交首相なんかを支持してる日本を傾けてる現実をみようともしない連中なんかが選挙権をもってる事での衆愚政治の結果だけどな!

日本の最高支持率をもってる首相は北朝鮮に米くれてやってた歴史的事実からみても、人気投票でしかない衆愚政治のザマが今の無責任極まりない有様だって普通の脳みそ持ってれば気づくよな。

終章のアジアの未来展望で、当時の中国の急な発展と、まだ上昇傾向にあった韓国経済についての読みも、大したことはないのだが、当時からこの現在に渡っても既に賠償もすんでいる第二次大戦をネタにしたゆすりを中韓のクズどもがいまだに続けていて、それにみかじめ料を血税から払い続けても何の結果も出せていない状態を外交とぬかす政治家や役人の無能ぶりが改めて確認でき憤る次第だった。

なぜ中韓はいつまでも日本のようになれないのか わが国だけが近代文明を手に入れた歴史の必然
なぜ中韓はいつまでも日本のようになれないのか わが国だけが近代文明を手に入れた歴史の必然

日本は衰退する欧米などの猿真似はやめて、日本が発展していた頃の強み、
「短期的な利益でなく長期に企業という家族的な組織を長持ちさせる事を意識した経営」
に立ち返るのが本来アタリマエなのではなかろうか。

日本の経営 〔新訳版〕
日本の経営 〔新訳版〕

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2017年03月08日

中世大学都市への旅

中世大学都市への旅 (朝日選書)
中世大学都市への旅 (朝日選書)

教育機関の成り立ちの背景として、教会や王侯貴族の勢力背景も興味深かったし、
教会を母体とした学校の成立の場合、神学に始まるが、
そのうち、他の国や組織とのやりあいをする為には法学が必要になり、
その後、多くの人の役に立つ実用的な医学の格が上がっていくのも、
ギリシャ都市国家群やローマ帝国最盛期時代から狂信のせいで暗黒時代に衰退し、科学を否定したインチキ宗教では実際に人を助ける事ができなかったという事実からヨーロッパ人が経験則から学んだ無知からの復興の流れの様で面白かった。

様々な資料の引用が大量にみられ、その幅広さもなかなかなのだが、いかんせん、この本の筆者の感想や、余計な解釈、下手くそな比喩、面白くもないジョークと思しい文章など、それらさえなければ資料性はそこそこある本だと思う。

筆者は文献を集めて、把握し、必要個所をまとめ上げるというスキルは非常に高い人なのだろうと認めるが、解りやすい説明や文芸力側がからっきしなのに何故、文筆して自己主張しようとしてしまうのかねえW

人は無いものねだりをするという事もよく伝わる書籍だった。

ヨーロッパ 大学都市への旅―学歴文明の夜明け
ヨーロッパ 大学都市への旅―学歴文明の夜明け

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2017年03月04日

「イルーニュの巨人」クラーク・アシュトン・スミス

イルーニュの巨人 (創元推理文庫)
イルーニュの巨人 (創元推理文庫)

こないだ「アヴェロワーニュ妖魅浪漫譚」の方を読んだんだが
http://read.seesaa.net/article/447326047.html

「アヴェロワーニュ妖魅浪漫譚」の翻訳文があんまりなので、こっちも読んだ。

んだけど、やっぱダメだな。

井辻朱美の文体はエターナルチャンピオンシリーズで辟易してたので、忌避して「アヴェロワーニュ妖魅浪漫譚」の方を読んでみようかと思ったけどダメで、こっちを読んでもやっぱダメな事が判ったという…。

加えて「アヴェロワーニュ妖魅浪漫譚」の方は作品中の年代順に並べてあるって事には論理的に何の意味もメリットも感じなかったのだが、
「イルーニュの巨人」は、それこそ編集って行為を放棄してるとしか思えない酷さだった。

クラーク・アシュトン・スミスの作品世界観には古代ハイパーボリアや未来のゾティーク、ムー大陸やアトランティス、レムリアに、中世からルネサンスにかけての魔法がある設定フランスのアヴェロワーニュなどがあるのだが、井辻朱美のこの本はそれがしっちゃかめっちゃかな順で収録されている。

脈絡もテイストも構成としても何か意図があると全く思えない順番だった。
これならまだ大瀧啓裕が纏めて分類して3部作にしてる方がまだ妥当な気がしてきた。
でも、結局はそれら全部が評価が低い出来やニーズが低い売れ行きだから4冊とも絶版全滅状態なんじゃねえの?

東京創元社は復刊再販のハッシュタグ集計アンケとかハヤカワの真似みたいな後追いしてたけど、新刊ラインナップ説明会だ何だって以前に、そもそも新刊出すときの企画や品質が伴わなければ、復刊以前の問題だと思う。
碌に売れもしない本は復刊希望以前に「商売でやってる筈なのに何で出したんだ?お遊びか?」って話だし。

ヒュペルボレオス極北神怪譚 (創元推理文庫)
ヒュペルボレオス極北神怪譚 (創元推理文庫)

ゾティーク幻妖怪異譚 (創元推理文庫)
ゾティーク幻妖怪異譚 (創元推理文庫)

アヴェロワーニュ妖魅浪漫譚 (創元推理文庫)
アヴェロワーニュ妖魅浪漫譚 (創元推理文庫)

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2017年02月24日

「アヴェロワーニュ妖魅浪漫譚」クラーク・アシュトン・スミス

アヴェロワーニュ妖魅浪漫譚 (創元推理文庫)
アヴェロワーニュ妖魅浪漫譚 (創元推理文庫)

H・P・ラヴクラフトやロバート・E・ハワードの友人で共にウィアード・テイルズ御三家とも呼ばれるクラーク・アシュトン・スミスの作品集。彼はクトゥルフ神話で魔神ツァトグアや、魔道士エイボンを世に送り出した。

読んでみての1ページ目から最後までの感想は、翻訳の文体がダメ。に尽きる。
言葉というのは人に伝えるためのコミュニケーションツールの筈だが、
この作者は自分の為に文章を書いてるとしか思えない。
だから売れなくて早々に絶版になるんだろ。

冒頭から珍奇な造語を多用した、くどくどしいばかりで読みづらいだけの文章の作品から始まるのだがが、徐々にそういう感じでもなくなってくるので、俺が不快な文章に慣れてるわけでなく、明らかに翻訳者が最初だけ意気込んで余計な事してたのが伺える。
創元推理社や早川書房って「俺たちは角川とは違う!」みたいな妙な固執があるんじゃねえの?
ラノベを毛嫌いしても売れなければこの本みたいに絶版になるだけで、ひいては出版社自体がなくなっちまうぞ?

だいたい、編集ってのがしてないなと思ったのが、この作品の並べ方も読後感とか盛り上がりとかの構成を考えてるとは思えないごちゃまぜ間しかない。

http://www.tsogen.co.jp/np/isbn/9784488541040

アヴェロワーニュ年代記
「アヴェロワーニュ」
「怪物像をつくる者」
「アゼダラクの聖性」
「イルゥルニュ城の巨像」
「アヴェロワーニュの媾曳」
「アヴェロワーニュの獣」
「マンドラゴラ」
「ウェヌスの発掘」
「サテュロス」
「シレールの魔女」
「物語の結末」
「蟾蜍のおばさん」

「アヴェロワーニュ年代記」ってサブタイついてて、あとがき読んだら、翻訳した奴が並べた順番で、作中の編年体での時系列順なのか、と。
でもタイムトラベルしてる作品とか、年代不明の作品があるなら、そのみょうちきりんで無意味な拘りも一貫性なくて意味なんか全くねえけどな、と。

ナルニア国物語とかは一連の物語だから、作者が書いた順なんかでなく時系列で並べた方がいいと思う。
たとえ一番古い話がツカミとしては大して面白くなかったとしても解りやすさ側を無視したせいでつまらなくなってる。だからハリポみたいに続かないで映画シリーズも頓挫してる程度の魅力なんだよと。

「ナルニア国ものがたり」全7冊セット 美装ケース入り (岩波少年文庫)
「ナルニア国ものがたり」全7冊セット 美装ケース入り (岩波少年文庫)

短編なら猶更。
「サテュロス」の後に「物語の結末」が並んでいた点だけは偶然に等しいとはいえ「お!」って思った。
世界観てのはそういうもんだろう。
というかエンタメなら「物語の結末」をラストに持ってくるべきだと思う。
内容が途中からテメー何が言いたいんだよ!ってブレブレになる「はてしない物語」を描いたミヒャエル・エンデなら激怒しそうなオチが多いわけだけど、

はてしない物語 (エンデの傑作ファンタジー)
はてしない物語 (エンデの傑作ファンタジー)

狼男も吸血鬼もラミアもむしろウェルカム!なクラーク・アシュトン・スミス的にはむしろ納得のオチの数々だし。

「蟾蜍のおばさん」は時系列が解らないから最後にするってのも小説の構成としてはありえない判断だと思う。
むしろ、これがクラーク・アシュトン・スミス作品って軽いツカミとしてはむしろ向いていて、これがクライマックス!・・・って作品ではないんだから、逆にどちらかといえば冒頭に持ってくるべきだろう。

一応、あとがき解説にはC・A・スミスの黒い革表紙の手帳「黒の書」に書かれていた草稿についての概要解説があり、それだけは役にたった。

此方の方の纏められた11作品
http://www.h6.dion.ne.jp/~al_azif/averoigne/averoigne_01.htm

アヴェロワーニュ(Averoigne)
アヴェロワーニュの獣(The Beast of Averoigne)
アヴロワーニュの逢引(アヴェロワーニュの媾曳、A Rendezvous in Averoigne)
イルーニュの巨人(イルールニュの巨像、イルゥルニュ城の巨像、The Colossus of Ylourgne)
ヴィーナスの解放(ウェヌスの発掘、The Disinterment of Venus)
怪物像をつくる者(The Maker of Gargoyles)
シレールの女魔法使い(シレールの魔女、The Enchantress of Sylaire)
聖人アゼダラク(アゼダラクの聖性、The Holiness of Azedarac)
ヒキガエルおばさん(蟾蜍のおばさん、Mother of Toads)
マンドラゴラ(The Mandrakes)
物語の結末(The End of the Story)
森の神サテュロス(サテュロス、The Satyr)


以外に草稿としては
「黒の書」には

「サドクアの神託」(ツァトグア)
「アゼダラクの破滅」(「アゼダラクの聖性」の後日談)
「アヴェロワーニュの魔女」

「黒の書」以外の草稿で他に

「サバトの女王」
「アヴェロワーニュの狼男」

があるそうだが、
これらの概要を気楽に読んでるのが一番この本で有用だった。

研究者がドキュメントつくるのと、作家がエンタメ作品書いてるのは意味が違うし、少なくとも小説スタイル側は向いてねえんじゃねえの?

そして「1書を編むには満たない」とか本のボリュームなんてのはカフカの「変身」でも事足りるんだからあまりに下手な言い訳だし、

変身 ─まんがで読破─
変身 ─まんがで読破─

完訳版を目指すならそれらの草稿も訳して入れておくべき!

つまるところ、年代記といいながら、解らないものがあったり、漏れがあって全集状態でもないのならコンセプトからして問題があるって企画中に普通の論理思考能力があれば作家も編集者もプロなら気づくだろう。

何より編集が仕事してねえなーと思うのが、あとがきタイトルの

「時の彼方の神話から泡沫のロマンスへ」って奴。

小学生の作文添削でも「の」が多すぎです。長いなら読点入れろって赤入れられるレベル。

井辻朱美の翻訳よりはマシだろうと思ってこっち読んで大失敗。不完全版なら猶更。

井辻朱美の文体はエターナルチャンピオンシリーズでこりごりしたので「イルーニュの巨人」をあえて避けたのだが・・・

メルニボネの皇子
メルニボネの皇子

井辻朱美なんて、再販すればアリオッホとかありえなさすぎだろう!。
マイケル・ムアコックや早川書房もコイツが翻訳さえしてなければ、ファンタジーブームの時に日本でももっと売れてたろうにと。
「マイクル ムアコック」とかも検索性を損なう表記とか自称作家の自己満足に過ぎねえだろ。
発音に近づけるなら「マイコー」だろうし。
翻訳作家なんて他人の褌で相撲取ってるんだから、妙にクリエイター気取りで自己主張しようとすんなよ。
洋画で棒読みタレント起用してる下手な吹き替えと同じ位にネガティブな結果にしかならない。

早川や創元の起用基準ってなんなんだろうね?売れなそうな文章書く事?

といはいえ、井辻朱美の「イルーニュの巨人」側も眺めるしかないか。ヤレヤレだぜ。

イルーニュの巨人 (創元推理文庫)
イルーニュの巨人 (創元推理文庫)

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2016年11月08日

ニンジャスレイヤー第3部「不滅のニンジャソウル」開戦前夜ネオサイタマ

ニンジャスレイヤー 開戦前夜ネオサイタマ (不滅のニンジャソウル # 5)
ニンジャスレイヤー 開戦前夜ネオサイタマ (不滅のニンジャソウル # 5)

「アマング・ザ・エイトミリオン・スターズ」
メガデモ懐かしい。

メガデモを作ろう (SOFTBANK BOOKS)
メガデモを作ろう (SOFTBANK BOOKS)

ミニマルMIDI音楽とか。徹底して過去メディアやフォーマットがそのまま発展した世界設定なんだな。

M-Audio USB MIDIキーボード 49鍵 ピアノ音源ソフト付属 Keystation 49
M-Audio USB MIDIキーボード 49鍵 ピアノ音源ソフト付属 Keystation 49

ザ・ヴァーティゴを出さないのは、自分でも狂ってるって言ってるキャラ付けと、翻訳チームが自由にやって良いって扱いにせよそれなら尚更「質問コーナー」ってのの相性は確かに全く良くないわな。だって回答がある意味で「完全に無価値」な訳だから。
にせよ、作者が回答してるってスタイルにしたら、今度は読み物として全く面白くないという。

というか、翻訳者側が勝手に解説やってる設定自体がそもそも長らく無意味だったのに、説得力を増すためか今更に思いだした様に原作者ガーってやってる感しかない。
もうアニメ化と称した紙芝居がコケたせいでマーケ拡大の頭打ちは否めないし。

【Amazon.co.jp限定】ニンジャスレイヤー フロムアニメイシヨン 1 起 (初回生産限定版) (今石洋之描き下ろしBD全巻収納BOX) [Blu-ray]
【Amazon.co.jp限定】ニンジャスレイヤー フロムアニメイシヨン 1 起 (初回生産限定版) (今石洋之描き下ろしBD全巻収納BOX) [Blu-ray]

ダイハードテイルズ作品側の方へのWebの反応は…
http://www.diehardtales.com/

んでボンド「と称するのが」登場って話でしょ?

ハーン・ザ・ラストハンター: アメリカン・オタク小説集 (単行本)
ハーン・ザ・ラストハンター: アメリカン・オタク小説集 (単行本)

読者はニンジャスレイヤー作者を評価はしてても、翻訳チームへの評価は所詮、作家としてではなく翻訳者としてって形に固定しちゃいそうだけど、ペンネームって仕組はあるにせよビジネス的にそれでいいのかねえ?

流石にそろそろマーケ手法を大きく舵を取るべきじゃないのかな?

まさか「外科医の写真」みたいに墓場の近くまで持ってくつもり?

凋落しちゃう前にセンセーショナルな話題を作ってバズる時期に来てるんじゃないのかな?

Twitterは買収先すら見つからない有様だから、ある意味で突然死してもおかしくない訳だし。

>Twitter買収「最有力」セールスフォースも見送り。買い手候補全滅で今後も独立経営続行の見通し
http://japanese.engadget.com/2016/10/17/twitter/

Vine終了のザマ見ても、

>Vine終了の舞台裏──スター達は救おうとしたが折り合わずに去った
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1610/31/news084.html

>Vine終了の裏側。運営とVineスターの意見(とお金)の不一致
http://www.gizmodo.jp/2016/11/vine-star-secret-plan.html

クリエイターの移動先のYouTubeやInstagramなどは安定経営状態なの見ても解るけど、ジャック・ドーシーは「ふぁぼ」をイイネなんかにするよりもやる事ある時期に何ら手を打たなかったんだから経営能力ねえ事はとっくに証明されてる訳で。

Twitter自体が消えたらニンジャスレイヤーってテキストベースコンテンツはどうするつもりなのかねえ(苦笑)
単なるカクヨムだのに載せて単行本へって形になったら、今までのヘッズとの交流とかそういう流れは失われるだろうし、ブログや、ツイキャスだの動画とか他Webマーケ結果も既に微妙って結果は出てしまってるし、
noteで商売って規模でもないフォロワー数とかの結果側まで出ちゃってるよね。
https://note.mu/diehardtales

フリーミアム的な面白いコンテンツの流れ「だった」けど、時代もプラットフォームも切り替わりは早いし、スマッシュヒットをこのままフェードアウトさせてしまうのも勿体ないとは思うんだよな。

ソーシャルゲームのビジネスモデル: フリーミアムの経済分析
ソーシャルゲームのビジネスモデル: フリーミアムの経済分析

余湖裕輝=サンの二誌連載って角川思惑も雑誌購読数を上げる程の結果は出なかったって判断での1誌に戻すって結果なんだろうし。

というか、角川が絡んだ段で既に詰んでたんだよ。
書籍の文字色や赤い枠だのの不要な手間かけてて視認落としてるヘボ装丁。
わらいなくのごちゃごちゃしてシルエットすら認識しづらいイラストや表紙。
この表紙をぱっと見て、作品を知らない人が読んでみようとか思うか?

ニンジャスレイヤー 秘密結社アマクダリ・セクト (不滅のニンジャソウル # 1)
ニンジャスレイヤー 秘密結社アマクダリ・セクト (不滅のニンジャソウル # 1)

デジタルで絵を描くやつが陥るのが、兎に角描き込んでレイヤー増やせばいいとでも思ってるような書き方。

シンプルだった頃の表紙と見比べてみろ。どっちが作品内容が伝わる絵だと。

ニンジャスレイヤー第2部-1 ザイバツ強襲!<ニンジャスレイヤー>
ニンジャスレイヤー第2部-1 ザイバツ強襲!<ニンジャスレイヤー>

ニンジャスレイヤー第2部-2 ゲイシャ危機一髪!<ニンジャスレイヤー>
ニンジャスレイヤー第2部-2 ゲイシャ危機一髪!<ニンジャスレイヤー>

ニンジャスレイヤー第2部-3 荒野の三忍<ニンジャスレイヤー>
ニンジャスレイヤー第2部-3 荒野の三忍<ニンジャスレイヤー>

わざわざ手間かけて劣化させてるなんて無駄すぎる。
そういう情報デザイン目線で装丁やデザイン指摘できる人材も角川周辺にはいねえって話だよ。

余湖=サンのコミックはまだまだ今後も読みたいけど、角川である必要自体が何かあるのかな?とまで思う。
KDPとかに引っ越してもなんの問題もないような気がする。

ニンジャスレイヤー(9) 〜ゲイシャ・カラテ・シンカンセン・アンド・ヘル(イチ)〜<ニンジャスレイヤー> (角川コミックス・エース)
ニンジャスレイヤー(9) 〜ゲイシャ・カラテ・シンカンセン・アンド・ヘル(イチ)〜<ニンジャスレイヤー> (角川コミックス・エース)

Kindle Paperwhite 32GB、マンガモデル、Wi-Fi 、ホワイト、キャンペーン情報つきモデル
Kindle Paperwhite 32GB、マンガモデル、Wi-Fi 、ホワイト、キャンペーン情報つきモデル

講談社版の「殺」も出だしは微妙だったけど、二次創作的な改変同人誌と思えば、それなりに読める気はする。
だけど今やってる連載はナンデ今更、タヌキ?
ナンシーリーを出したかったとか、メカ描写得意なのでダイダロス出したかったとか、サワタリ出したかったとかって描く側の気持ちは解からなくもないけど、既に他紙とアニメで認知されちゃってるものに自分の作品ぶつけてビジネス=「売上で勝つ自信」でもあるんですかね?と。

ニンジャスレイヤー殺(4) (シリウスKC)
ニンジャスレイヤー殺(4) (シリウスKC)

同人の自己満足で好き勝手やってるんじゃなくて、プロが商売で買ってもらいたい=購入する側に付加価値が高いものは既出じゃないものを選ぶってのが今更、指摘するまでもないレベルの選択肢じゃね?
そういう点では講談社にもプロの編集者はいねえからこうなるわけで。
マガジンが100万部切ったってNEWSみて「まだそんなに売れてたのか」って逆に思ったくらいだし。

>「週刊少年マガジン」、100万部割れ
http://www.itmedia.co.jp/business/articles/1611/02/news108.html

>「週刊少年ジャンプ」(集英社)は4〜6月から約1万7000部減の215万1667部、「週刊少年サンデー」(小学館)は約4万部減の33万部


これ、

>各社ともデジタル配信に力を入れている背景もあり、紙版の減少が続いている。

だの言い訳フォローしてあるが、だったら電子書籍数側の何らかのデータとセットでないと電子書籍にシフトしてる証明にはならないから、結局はこれまで通りに出版全体が斜陽業界って話だろと。

マガスペ廃刊で「これはひどい」状態の打切で炎上したりとか見てもだけど、要は「信頼問題レベルで支持できない作品を長年追っかけて裏切られる程の余裕は誰にもない」って話。

Dreams(70) (講談社コミックス)
Dreams(70) (講談社コミックス)

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2016年10月23日

ニンジャスレイヤー第3部「不滅のニンジャソウル」[2]死神の帰還「アンタッチド・ベイビー・アンド・シーワー・モンスターズ」

ニンジャスレイヤー 死神の帰還 (不滅のニンジャソウル # 2)
ニンジャスレイヤー 死神の帰還 (不滅のニンジャソウル # 2)

これも先述の通り、俺は読むのにWeb連載だか、書籍だかには一切拘りはなく、むしろWebで読める方が便利なのでこれも物理書籍にのみ掲載されてるのだけ読む。

口絵みた段階で「これ元ネタ、スリーメン&ベイビー」だろと。

スリーメン & ベビー [DVD]
スリーメン & ベビー [DVD]

でも内容みるとサヴァイヴァー・ドージョーの異形バイオニンジャ達だから「アイスエイジ」の方だなとか。

アイス・エイジ [Blu-ray]
アイス・エイジ [Blu-ray]

赤ん坊の面倒をみるのに振り回される展開はとかみてもスリーメン&ベイビーなんだけど、赤ん坊のお母さんが子供を託して死んじゃう辺りはアイスエイジのパクリだなとかも思うので、多分、両方混ぜてるんだろうけど。

母親が死んじゃったりとかはあんまりインガオホーでもないので、ちょっと救われないショッギョムッジョ箇所もあるけど、全般的にサヴァイヴァー・ドージョーの連中の粗野なバカの集まりだけど、こいつら「いい奴ら」だなあと。

特に、噛ませ犬的な生命力の強さだけがとりえみたいな感じで、
キャラ性格は今一ピンと来ないハイドラだったけど、










この回読んだら、すぐ怒るし、子供っぽい所も多いバカだけど、傷ついた仲間は庇うし、気遣う優しい所もあるよな。
一気に俺の中でのハイドラの評価がポイント倍点!

カマイタチやセントールと3忍で正座で説教くらってたシーンとか想像して吹いたWWW

まあ何にしても、やっぱ大将フォレスト・サワタリいいよね!

ハイドラが勧めるようにヨメをもらえる日は果たして来るのでしょうか?W

中の人の関俊彦も心配してたW

http://ninjaslayer-animation.com/comment/

>ドーモ、はじめまして。フォレスト・サワタリ役の関俊彦です。
初登場では、ナンシー=サンに「必ずや俺のヨメにする!」と、いきなりの関白宣言?(笑)
魅力的なナンシー=サンと結ばれて、仲良くフォーや生春巻きを食べる日は来るのでしょうか???
その日まで私は闘い続けます。サイゴンッ!!!














ニンジャスレイヤー(5) 〜ワン・ミニット・ビフォア・ザ・タヌキ〜<ニンジャスレイヤー> (角川コミックス・エース)
ニンジャスレイヤー(5) 〜ワン・ミニット・ビフォア・ザ・タヌキ〜<ニンジャスレイヤー> (角川コミックス・エース)

ニンジャスレイヤー(6) 〜スリー・ダーティー・ニンジャボンド〜<ニンジャスレイヤー> (角川コミックス・エース)
ニンジャスレイヤー(6) 〜スリー・ダーティー・ニンジャボンド〜<ニンジャスレイヤー> (角川コミックス・エース)

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2016年10月22日

ニンジャスレイヤー 秘密結社アマクダリ・セクト 「ホリー・スティック・アンド・サーディンズ・ヘッド」

ニンジャスレイヤー 秘密結社アマクダリ・セクト (不滅のニンジャソウル # 1)
ニンジャスレイヤー 秘密結社アマクダリ・セクト (不滅のニンジャソウル # 1)

第3部が完結した事もオチもTLで知ってるし、始まった4部もチラチラとはチェックしているけど、

実は第2部は最終章「キョート・ヘル・オン・アース」をまだ読んでない。

ニンジャスレイヤー第2部-8 キョート・ヘル・オン・アース(下)<ニンジャスレイヤー>
ニンジャスレイヤー第2部-8 キョート・ヘル・オン・アース(下)<ニンジャスレイヤー>

っていうか、Web上で追っかけづらい展開にしたのは書籍版を売ろうって魂胆だったのかもしれないけど、おかげで書籍掲載順に読んだ方が今後もよさそうだってのが解っただけで、リアルタイムWeb上の体験としては酷いものになってしまったことから、俺はTLで追っかけるよりはTogetterを見る方が纏まってていいし、更には書籍化も終わって、流れが片付いた後で読んだ方がネタバレだののダメージが少ないって事で、長期にほったらかしにして終わるのを待ってからどうするか決める方がいいって結論に至った、
リアルタイムイベント的な面白さはなくなるが、次のツイートが降ってくるのをながらにせよ待ってるのは時間の無駄。なので極端に言えば、意図的に3部まるまる終わるまで放置したのに近い。

Twitter連載という形式や、どこからでも読み始められるって利点が書籍を意識したがために完全に台無しになった。
ダラダラと長い話ばかりで重苦しい話も増えたし、キャラも増える一方で読みづらさが増している。
嘗ては出てくる個々のニンジャたちが如何に1発ネタで笑わせてくれて後に爆発四散するかってお手軽娯楽だったのに。ニンジャの数ばかりが増えてるけど、キャラが中途半端なのが全然スレイされずに生き残ってるばっかりで、嘗ての一発屋達の方がキャラが立ってる分、全然名前も覚えてるし。

更には何の為に出したり復活みたいなことをさせたのか良く解らない扱いのまで出てきた。
なんか当初にウケたキャラ達と違う嗜好に作者のキャラメイクが遷移してて、そういう意味ではどんどんつまらなくなってる。

しかも、2部は出てくる敵キャラに全く魅力を感じないどころか嫌いな奴ばかり。
デスドレイン一行なんて読んでて苦痛でしかない。人気なんて全く出なかったのは結果から明白だし、完全に失敗キャラ。

ニンジャスレイヤー第2部-6 マグロ・アンド・ドラゴン<ニンジャスレイヤー>
ニンジャスレイヤー第2部-6 マグロ・アンド・ドラゴン<ニンジャスレイヤー>

何の為のTwitter連載なんだよと。反応が良い悪いは定量定性的にわかるだろうにと。
まあそういうマーケ気にしないでやった結果がこれだよな。

そもそも、ダークニンジャを無理に持ち上げようってのも1部の後半からバレバレで読んでてつまらないので読み飛ばす事にした。

ニンジャスレイヤー(7) 〜メナス・オブ・ダークニンジャ〜<ニンジャスレイヤー> (角川コミックス・エース)
ニンジャスレイヤー(7) 〜メナス・オブ・ダークニンジャ〜<ニンジャスレイヤー> (角川コミックス・エース)

そんなでメインで楽しみにしてるのはどちらかというと余湖さんコミックの方。

何よりアニメイシヨンがブランドを傷ものにしただけの自爆ネガティブキャンペーンになった事は大きかったのだろうが

ニンジャスレイヤーフロムアニメイシヨン 4 殺 [DVD]
ニンジャスレイヤーフロムアニメイシヨン 4 殺 [DVD]

流石に長編ばかりが続いたせいで読者反応がグダってきたのは嗅ぎつけたのか、2部が終わる前にかぶせて3部始めたり、短編てことを意識する原典回帰はややできてる感じがする。
(まあだからこその4期でのあれだけの大幅改変スタートなんだろうなとも。でもアメコミだのでは珍しくもないし。)

だからこれも先ずは書籍のみに収録されてるのだけ読んだ。


「ホリー・スティック・アンド・サーディンズ・ヘッド」


これ、クリスマス・キャロルが元ネタだってのはすぐに解るし、オチも楽勝で予想できたんだけど、流石に酷くて(褒め言葉)、脳内でコンテ切って笑った。

クリスマス・キャロル [Blu-ray]
クリスマス・キャロル [Blu-ray]

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2016年09月09日

長谷川町子 ―「サザエさん」とともに歩んだ人生 ちくま評伝シリーズ〈ポルトレ〉

長谷川町子 ――「サザエさん」とともに歩んだ人生 ちくま評伝シリーズ〈ポルトレ〉
長谷川町子 ――「サザエさん」とともに歩んだ人生 ちくま評伝シリーズ〈ポルトレ〉

子供をターゲットにしてあるであろう書籍だけど、

>いきさつは第一章で詳しく見た通りです。


とか、時系列含め構成や紹介の仕方がどうかと思う。

長谷川町子が15歳で田河水泡のおしかけ弟子になった事について

>アニメ好きの子供を宮崎駿のアトリエに行かせたり(中略)するようなもの


だの言ってるが、大阪芸大の除籍状態にせよ庵野秀明はナウシカの制作現場に押しかけて巨神兵作画の仕事してたっての。
作家が自分では大げさな比喩をやったつもりで書いてるんだろうけど、無知を露呈してるだけ。

風の谷のナウシカ [DVD]
風の谷のナウシカ [DVD]

田川水泡の家を訪問した際にニキビ顔の若い弟子が応対って、その頃の田河水泡の弟子って「あんみつ姫」描いてた倉金章介だろ。

あんみつ姫 DVD-BOX 2
あんみつ姫 DVD-BOX 2

でも、田河水泡の弟子が倉金章介と長谷川町子しかいないってのも大嘘!
トキワ荘で「キャバキャバ」言ってた森安なおや、

「トキワ荘」無頼派―漫画家・森安なおや伝 併載『赤い自転車』(森安なおや作)
「トキワ荘」無頼派―漫画家・森安なおや伝 併載『赤い自転車』(森安なおや作)

カゲマンの山根青鬼、

名たんていカゲマン 1 (ぴっかぴかコミックス)
名たんていカゲマン 1 (ぴっかぴかコミックス)

そして、のらくろを継承した山根赤鬼を居ない事にするとかありえねえって!素人にしても酷すぎる。

のらくろの川柳まんが
のらくろの川柳まんが

これ書いてる奴、マンガのこと知らなすぎ!

姉の鞠子の師匠、藤島武二の黒扇について

>(インターネットで画像検索してください)


って表記にも驚かされたW。時代を感じつつも、じゃあ書籍の意味は?って。

藤島武二 黒扇 F8 油絵直筆仕上げ| 絵画8号 598×524mm 複製画 ゴールド
藤島武二 黒扇 F8 油絵直筆仕上げ| 絵画8号 598×524mm 複製画 ゴールド

伝記なんだけど、肝心のサザエさんの4コマが引用できなくてだかで粗筋を文章で書いてあるってのも、恐ろしくこの書籍がショボい!って感じさせる十二分な理由になっている。

俺は元ネタの4コマ側を読んで知ってるから「あれな」って想起できるけど、アニメの知名度はまだしも、マンガの方のサザエさんの本を読んだことがある人って20代以下は少ないんじゃない?
むしろネットでヒロポンネタとか描いてあるとかの無断アップロードとかを、まとめサイトで見た事があると家の方じゃないかね?

そして子供が目にする書籍として最悪に酷いのが

>昭和時代には最後までインターネットがなく


とか、トンでもねえ嘘が書いてある。

インターネットってのは1969年にアメリカの大学間を繋いだ段で存在してて、1984年には慶應と東工大と東大が繋がった。
WWWとブラウザは1990年に開発されたので1989年で終わった昭和の後だけど、

>インターネットがなく


なんてのは歴史的に大嘘!!!

書籍は版を重ねない限りは、Webみたいに手軽には修正更新ができねえんだから、
子供に虚偽を広める前に嘘を記載してあるこの書籍は回収すべき。

そして「米を食べるとバカになる」って小麦を売りたいアメリカのプロパガンダの話がちょびっと載ってて、その話題についてサザエさんでもネタにされてたが、長谷川町子について書いてある本の筈なのに彼女の批判的精神とかについては全く書いてない。
キッチンカーの話だけに留めてアメリカの片棒担いだ売国奴どもが居る事については振れてない。

ネットはホントに便利で検索すれば出てくるわけだが

> 米を食べるとバカになる?【仕組まれた食の欧米化(12)】 (4)
http://plaza.rakuten.co.jp/shokuikublog/diary/200808290000/

慶應義塾大学医学部生理学教授の林髞が「頭脳」って本で

>米はうまいだけで生命のためにはたいへんに害がある。


だの書いてたそうだ。

頭脳―才能をひきだす処方箋 (1958年)
頭脳―才能をひきだす処方箋 (1958年)

>小麦食品業界が印刷した『米を食べるとバカになる』というパンフレットは、講演会場で数十万部も配布された


「アメリカ小麦戦略」と日本人の食生活
「アメリカ小麦戦略」と日本人の食生活

そしてサザエさんを掲載していた朝日新聞の天声人語

>天声人語でも食生活改善運動?【仕組まれた食の欧米化(13)】
http://plaza.rakuten.co.jp/shokuikublog/diary/200808300000/

サンゴにKYって傷つける環境破壊ジサクジエンしたり、ニュース番組の解説者としてホラッチョ川上を使ってたようなメディアグループの信憑性なんて半世紀以上前からこのザマだっての。

唯一この本で、これは収穫!って思ったのは、手塚治虫が「ブッダ」でマンガの賞を取った時に

ブッダ全12巻漫画文庫 (潮ビジュアル文庫)
ブッダ全12巻漫画文庫 (潮ビジュアル文庫)

審査員だった長谷川町子が

>「漫画はおかしいことが絶対条件です。」(「オール読物」1975年8月特大号)


って指摘をしたって話で劇画ブームに対抗意識を燃やして重苦しい作品ばっか描くスランプ状態の手塚に対して要は

笑えねえ=「こんなのマンガじゃねえよ」ってマンガの神様とやらをバッサリやったって話だわW

でもまあ長谷川町子の方も「1コマや4コマが漫画の真髄」だのぬかしてたって事はじゃあ師匠の田河水泡をdisってんのか!って事にもなるからなと(苦笑)

滑稽の研究 (講談社学術文庫)
滑稽の研究 (講談社学術文庫)

にしても、この書籍、NHK連続朝ドラマの「マー姉ちゃん」のタイトルも別に伏せなくたっていいんじゃねえの?とかも。

なつかしの昭和テレビ主題歌集 完結編(2)
なつかしの昭和テレビ主題歌集 完結編(2)

これ夏目房之介が巻末エッセイ書いてるけど、編集者の仕事の範疇とはいえ、これだけ出鱈目だらけの本に自分の文章載せられても原稿料なり印税さえ入れば信憑性はどうでもいいのかね漫画批評家?

サザエさん うちあけ話
サザエさん うちあけ話

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2016年08月14日

「妖怪大戦争」 (水木しげるのおばけ学校 9) 

妖怪大戦争 (水木しげるのおばけ学校 9)
妖怪大戦争 (水木しげるのおばけ学校 9)

自分が最初に鬼太郎の妖怪大戦争を読んだのはマンガ専門の古本屋でマガジンの雑誌自体の古本を立ち読みした時。
連載での妖怪大戦争の1回目の分で、ラスト1ページ丸々使っての、ぬりかべが「うぉぉぉ!」って声をあげての最期のシーンで、これ続きどうなるんだ?!って引き込まれたけど、雑誌の古書だったので、その続きは読めない!みたいなW

アニメ版のは白黒版に始まり、毎期やってるけど、

第11話 妖怪大戦争(後編)
第11話 妖怪大戦争(後編)

5期は流石に弄りすぎだろ三条陸。

第68話 地獄超決戦! 西洋妖怪総登場!
第68話 地獄超決戦! 西洋妖怪総登場!

とはいえアニメは毎期、一応、如何アレンジしたかは楽しみにはしてたので、これも児童書版だとどうしてるのかなと思って読んでみた。

まあその辺も、流石は水木しげるW

「バカ。ぼしゅうをするには金がいる。」とか、新聞広告で集まる日本妖怪たちW

そんな呑気さもありつつも、やっぱり戦争なのでシビアな戦いも描かれる。犠牲者も双方次々とってのも毎度。

敵はバージョンによりけりでゾンビとか吸血狼とか言われてるのはこれでは「海ゆうれい」とされていた。

でも、一番違和感があったのは「目玉のおとうさん」って通して書かれてた事W

ブリガドーン現象は名称すら出て来ないのをなんとか平易に説明しようと児童書ではしてるものの、子供達、これで納得するのかな?W

児童書版として一番の大きな変更点は、アニメ版でも3期以降は取り繕ってるけど、鬼太郎の仲間が死んだ事で戦争の残酷さを水木しげる自身は描写してたのに、この本では超あっさりと「息をふきかえして、ひとあしさきに、家にかえりました。」ってWWW。簡単すぎて逆にフイタWWW

♪おばけは、しなーないー か?W

まあ水木しげる自身の描写も「だって、ゆでだから」を超えるレベルで敵も味方も死んだのに何回でも生き返ってたり、ある時には仲間や友達になってたりって元々が超テキトーなカオス状態だけどな。

ゲゲゲの鬼太郎 妖怪大戦争
ゲゲゲの鬼太郎 妖怪大戦争

ゲゲゲの鬼太郎 劇場版DVD-BOX ゲゲゲBOX THE MOVIES【初回生産限定】
ゲゲゲの鬼太郎 劇場版DVD-BOX ゲゲゲBOX THE MOVIES【初回生産限定】

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2016年08月10日

カッパの三平水泳大会 (水木しげるのおばけ学校 7)

カッパの三平水泳大会 (水木しげるのおばけ学校 7)
カッパの三平水泳大会 (水木しげるのおばけ学校 7)

ポプラ社の児童書。
水木しげるの独特の世界観と物語を割と無難に子供向けに上手くリファインしてあると思った。

でも、俺がこの本で一番、笑わせてもらったのは末尾の作者紹介。

いろいろな職業につきながら、いろいろな学校に出たり入ったりする。


WWW

水木しげるの人生って確かにそうだけど、それにしたってあっけらかんと雑に、且つ的確な書き方WWW
これぞ、水木しげるだなあと。

原作のラストとかは水木しげるが打ち切りで心理的に荒れてた事もあって、随分な終わり方だからなあ…
子供にはこういう感じでいいのかなとも。

貸本版河童の三平(上) (水木しげる漫画大全集)
貸本版河童の三平(上) (水木しげる漫画大全集)

河童の三平(下) (水木しげる漫画大全集)
河童の三平(下) (水木しげる漫画大全集)
タグ:水木しげる

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